HUNTER×HUNTER
□episode6
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うたた寝をしていた瑠奈だったがゴンが動いたのに気付き起きた。
『…あれ?もうヒソカ探すの…?』
瑠奈はん?と首を傾げる。
携帯を見るとなんとゴンが完璧にマスターしたであろう日にちになっていた。
『またやっちゃったよ…寝過ぎたんだ私…』
取り敢えずゴンを追いかけようと動いた瑠奈。
ゴンを追いかけてる奴にも気付かれてはないようだ。
『先にヒソカを見つけちゃおう』
瑠奈はゴンから離れ円を広げた。
すぐに見つかった。
『あんなところに居た』
ヒソカは切り株に座っていた。
『絶で近付いて隠れてよう』
瑠奈はヒソカの近くの木まで絶で近付いた。
『ゴンは…?あ、来た来た、まさかこの名物場面も見れるとは…ホント神様に感謝ね…』
ゴンもどうやら気配を消しているらしい。
『ホントに野生獣みたいな気配…末恐ろしい子供ね…』
好血蝶に連れられてきたのだろうゴン。
好血蝶から糸を外しヒソカの方へやった。
『あの蝶だけでヒソカ見つけるって凄いな…』
「さあ、出てきなよ♥いるんだろ?」
ヒソカがゴンのいる草むらに目線を向ける。
「来ないならこっちから行こうかな♣」
ヒソカは立ち上がるとユラリとゴンの方に向かう。
ゴンが力んだその時、後ろに隠れていた371番の男が立った。
「手合わせ願おう」
「死ぬよ♣」
「…」
ヒソカと371番の攻防戦が始まった。
ヒソカはと言うと避けるだけ。
反撃は一切していない。
ゴンが?を浮かべ見守っている。
『あの男、死ぬもんね…あのまま避けてれば』
「ヒソカ!なぜ攻撃してこない!」
「このまま避けてればキミは勝手に死ぬから◆」
「おびただしい好血蝶の数がキミの傷の深さを物語っているよ♣」
『うーん、あの蝶に気付けない馬鹿はいないよねぇ』
瑠奈はうーんと笑う。
「既に誰かから致命傷を負わされたんだろ?最後まで戦士たろうとする意気は分かるけどねェ?◆」
「貴様…そこまで理解していながらそれでもなお私とは戦ってくれぬのか!!」
『うーん、死人に興味湧く人いないでしょうに』
瑠奈はクスクス笑う。
「僕さぁ、死人に興味ないんだよね♣キミもう死んでるよ♠目が」
「く…ぐぐ!!うわぁああ!!!」
スパァアアアンッ
勢い良く針が371番の顔に刺さる。
『お』
「ゴメンゴメン、油断して逃がしちゃったよ」
イルミだ。
「噓ばっかり◆どうせ「死にゆく俺の願いを」とかなんとか泣きつかれたんだろ?どうでもいい敵に情けかけるのやめなよ♠」
「だってさー可哀想だったから、どうせ本当に死ぬ人だし」
『私もたまにやるなぁ、私の悪い癖』
そう、瑠奈もたまにだが情けをかける。
自分で悪い癖だと自覚しているが直す気はさらさらない。
「ヒソカだってたまにやるだろ、相手にトドメをささないで帰っちゃったりさ」
「僕はちゃんと相手を選ぶよ◆」
ヒソカはクククと笑う。
「今殺すにはもったいない人だけ生かすの♣」
ニヤリと笑うヒソカ。
「あ、で、プレートは?」
「あるよ、これで俺は6点になったからこっちはもういらないや、あげるよ」
イルミは80番のプレートを持っていた。
「これ誰の?」
「俺を銃で狙ってた奴のプレート、こいつはムカついたからすぐ殺しちゃた」
イルミは針を抜き始めた。
みるみる顔の形が変わっていく。
「いつ見ても面白いね♥」
「やってるコッチは結構辛いんだよ、はースッキリした」
『やっぱりその顔変形させるの面白いね!』
瑠奈は木の上から声を掛けた。
「…瑠奈、いつから居たの?」
『ん?結構前から居たよ』
はははと瑠奈は笑う。
「ビックリしたよ♥」
『ヒソカなら気付いてると思った』
「いや、声掛けられるまで気付かなかったよ◆」
「ずっと見てたの?」
『うん、なんだか面白そうだったし』
「瑠奈も人が悪いね」
『まあまあ、…ギタラクルの悪い癖、私もだから共感はできるよ!どうでもいい敵に情けかけるアレ』
「瑠奈もやるの?」
『たまにね』
「殺すの惜しい人間にだけやりなよ♠」
『だってどうせ死ぬんだからどっちも一緒でしょー』
瑠奈はケラケラと笑う。
「じゃあ俺はリミットまで寝るから」
イルミは土の中に潜っていった。
『私は神谷を探しに行くよ、ヒソカも行く?』
「んー、嬉しいお誘いだけど僕もそろそろ狩らないと♥」
『ん、分かった、じゃあリミットまでまたね』
瑠奈はそのまま木の上に登ってさっさと森へ消えていった。