HUNTER×HUNTER

□episode16
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瑠奈は辛うじてまだ起きていた。
だがすぐに眠いと駄々をこねる。

「ほら、もう少し」

『また記憶失くなっちゃう〜』

イルミの膝に顔を埋めて駄々をこねる。

「…瑠奈、オレ相当我慢してるんだからそんな事されたら襲っちゃうよ?」

『んー…?何で襲うのー?』

瑠奈の思考回路はもうショート寸前。

「…はぁ、良いからほら、まだ残ってるから飲んでよね」

『うー…』

駄々をこねながら飲む瑠奈を見てイルミは少し微笑む。

『イルミはもっと笑った方が良いよー…?』

「オレだって笑う時は笑うよ?」

『イルミの笑った顔もっと見たい…』

瑠奈は起き上がり次はイルミ自体に引っ付く。

「襲っちゃうよ?」

『それはダメだよ〜…』

「じゃあ離してよ」

『イルミ冷たい…』

「冷たくないよ」

イルミは瑠奈の頭をポンポンと撫でる。
瑠奈は気持ち良さそうに笑顔になる。

「オレは瑠奈の笑った顔もっと見たいよ?」

『私はいつも笑ってるよー』

「でも笑いたくない時にも笑ってるよね、瑠奈ってさ」

『ずっとそうやって生きて来たから…』

「どうして?」

『そうしないと生きてなかったと思うんだ…私…』

瑠奈はグラスに入ったお酒を眺めながらそう言った。

「…オレの前ではそうゆうことしなくて良いからね?」

『嫌いにならない…?ずっと傍に居てくれる?』

「当たり前、オレは瑠奈の旦那なんだよ?もっと自信持ってよ」

『分かった…』

瑠奈はグラスに入っているお酒を全て飲み干した。

「うん、よく頑張ったね、偉い偉い」

瑠奈の頭を撫でて褒めると瑠奈は嬉しそうに笑う。

『じゃあ寝ようよー…』

ぽすん

瑠奈は力尽きてイルミの膝の上で寝てしまった。

「全く…襲われても文句言えないよ…?」

イルミは瑠奈を抱きベッドへ寝かした。
片付けをしてワゴンを外に出す。
そしてイルミもベッドへ入る。

『んー…イルミぃ…』

寝言でも自分の事なのかと少し嬉しくなるイルミ。
そして瑠奈を抱きイルミも眠りに落ちた。
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