キャラと関わらずに済む方法は? 2

□44話
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朽ち果てた町らしき場所の中にそれはいた。
色々な意味ですごいと言える奇抜な服装の女……女なのかな。
まあ体型も服装も女だから女ということにしとこう。
女の名はSHITT・P!。ツッコミ所が多すぎて何も言えない名前だ。
獄寺がSHITT・P!の名を呼ぶが、がっつり無視されている。
家屋の中でこちらに背を向けてぶつぶつと何か呟いているSHITT・P!は、どうやら勉強しているらしい。「3倍の面積となりまさと君が5円多い」だの「じゅげむじゅげむごこうのすりきれて……痛い……血も出てきた……」だのわけわからんことばっかり言っているが。

「……こう呼べばいいんだろ? し……しししっ、しとぴっちゃん!!」

獄寺がそう言うと、SHITT・P!は立ち上がってこちらを見た。

「その呼び方。嬉しいな、獄寺君」
「まっ、まともにしゃべったー!!」
「いや他にツッコむべき点いくつもあると思うんだけど」
「よ……よおっ」
「この町並みは、シモンの先祖が住んでた村にそっくりなんだって。この話、終わり」

SHITT・P!はジャンプして屋根を蹴破り、目の前に着地した。
にしてもアタシのツッコミは見事に全員にスルーされたな……。
いや反応を期待していたわけでもないが。
けどもうこいつらの会話に首突っ込むのはやめようかな……。

「戦うのは獄寺君がいいな。カワイイ獄寺君をイジリ倒したいの」
「もちろんお前の相手はオレだ!」
「獄寺君!?」
「大丈夫です10代目! 奴がたとえUMAでもホモサピエンス代表として! ボンゴレ守護者として必ず勝ちます!!」

意気込む獄寺と獄寺の発言を聞き妙な顔になる沢田。
思考を読んだわけではないのに、なぜか沢田の心の声がわかった気がした。
あと、ホモサピエンス代表ってなんだろう。
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