Fanatical Night

□どきどき
1ページ/1ページ

「ふぁー眠い…。」

気が付くと朝だった。

(私、いつの間に寝てたんだ。)

「はるたむはお仕事行ったっぽいな。」

体を伸ばして大きなあくびをひとつ。

窓の方を見ると、しとしと雨が降っている。


一夜明けても私はあいりのことが頭から離れなかった。

(あいりは今なにしてるんだろ…)

ぼーっと考えてしまう。

「あぁ…いかんいかん。お仕事行かなきゃ。」

支度を整え、私はなにかに追われるようにホテルを後にした。


ラジオの収録、グラビアの撮影、イベントの打ち合わせ…。

私がお仕事を全て終えたときには既に時計は20時を回っていた。

ふらふらっとした足取りでホテルへと戻る。

(疲れたなぁ…明日朝早いし、シャワー浴びてすぐ寝よっと。)

「やっと部屋に着いたー。」

(ん…明かりがついてる…。はるたむもう帰ってきてるのかな。)

私は部屋のドアを開ける。

「お疲れ様〜。」

「あ、お疲れ〜。」


(えっ…?)

ドキッとした。

私の中で一瞬、時が止まった。


(この声……あいり?)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ