1話〜
□ep2「鞭と剣」
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ベートの仕事から帰ってきた3人は、いつもと同じ平穏な日々を過ごしていた。
「おいガル!お前ポケットにティッシュ入れたまま洗濯機に入れんなよ!」
「んー、ごめーん」
うさぎのエプロンを着たキズクが、ガルに小言を言う。
小言を言われたガルはというと、テーブルに突っ伏し、ただただダラダラと過ごしている。
一方のシルビアは、相変わらずカウンターで本を読んでいた。
なにもない、平穏な日々。
だが、ガルは平穏すぎる日々に飽きてきていた。
「面白そうな仕事もねーし…、手合わせしてくれるような奴も仕事でいねーし…、暇だなー」
「そんなに暇なら、キズクの手伝いでもしてやればどうよ?ガッハハ」
「そうそう!たーまにはアンタも手伝いなー」
ガハガハ笑って昼間からお酒を飲みながら、ガルにそう言ったのはジョーともみじ。
二人ともこの自護団の古株で、お酒が大好きなおじさんとおばさんだ。
「ジョー、もみじ、何言ってんだよ!こいつに手伝われたら、足引っ張られて逆に仕事進まねぇよ!」
二人の提案をキズクがすばやく却下し、ジョーともみじは確かにそうだと笑った。