恋の移ろいは季節と一緒に(立海/丸井オチ)
□6話 夏T
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【丸井side】
俺がその会話を聞いちまったのは、部活が終わった直後のことだった――
「お前のこと好きなんだ、神谷。俺と付き合ってくれないか」
教室に忘れモン思い出して、もう誰もいないと思っていた校舎の中を俺は小走りしていた。
その途中に、図書室がある。
少し開いた扉から、モロに聞こえてきたその声は、聞き覚えがあった。
角を曲がりかけたところで、思わず足を止めた。
その一言で、誰と誰がそこにいて、どんな状況になっているのか
一発でわかったから。
クラスメイトの、荒井と神谷
ド・ストレートな告白だった。