Till when should I wait?

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「ひゃあ、派手やなぁ」



双極の丘で自分たちが黒幕であることを明かし、ルキアの体内から崩玉を取り出した藍染



その後ろにつき、見守る仲間のギンと東仙




ルキアを助けるべく立ち向かった一護と恋次は返り討ちにあい、その場にひれ伏せていたが次々と藍染の霊圧を感じ取り十三隊の面々が集まってきていた



そこには夜一や空鶴などの姿も。





徐々に人が集まり、激しくなる戦いにギンが手を降って飛んできた破片を払った時だった




「「動かないで」」



「…乱菊、…と華」



その手を乱菊が掴み、反対側から私が首筋に刀を突きつけた



突然現れた私に乱菊も驚いていたが、すぐギンに集中し深くは問わなかった



「…あらら、なんで生きてるん?」


「…あんたの、刺しが甘かったんじゃ…ない?」


「ふーん…。そら残念」



ギンはクスクスと笑うと大人しく二人に捕まりながらも軽口を叩き、藍染に


「すんませーん、捕まってしもた」


と声をかけた




しかし藍染自身も夜一さんと砕蜂隊長に捕まっているというのに全く動じず、ニヤリと笑って言葉を発した



「ああ、すまない時間だ」



!!!?




反射的に夜一さんたちが藍染から離れるとその体を覆うように天から光がさしていた



「なんだあれは…!」


皆が空に目をやるとそこには大量の大虚が頭を覗かせていたのだ



本来なら大虚が一匹出現するだけでも王属特務の管轄



それが数え切れない程。




その場に居合わせた者全て、総隊長ですら言葉を失っていた



大虚の光に包まれたのはギンや東仙も例外では無かった



私と乱菊もギンから手を離してしまった


「…ごめんな、華、乱菊。…もうちょっと捕まっとっても良かったのに」




「…っギン!」




届くはずもない彼に向かって手を伸ばすが勿論触れ合うことは無い





「地に落ちたか…藍染!」


浮竹さんが眉をひそめながら睨みつけたが藍染はピクリとも表情を変えず言い放った



「奢りが過ぎるぞ浮竹。誰も最初から天になど立っていない。



私が天に立つ」





今までの物腰柔らかな好青年の藍染隊長では無い。

眼鏡を取り、髪を上げ、別人のように冷たい目をした彼はギンと東仙を引き連れ、大量の大虚と共に消えていく





「…っギン!!どこ行くの!」



私は耐えきれなくて悲痛な叫びをあげた



「…っ、やめなさい華!」



「やだっ!ギン!降りてきて、戻ってきてよ…私を一人にしないでよ!!」


「東雲…」

「華ちゃん…」


そんな私がいたたまれなくて他の隊長さんも辛そうな顔をしていた





(…ごめんな)



ギンは口の動きだけで呟くと本当に尸魂界から、虚の世界へと消えてしまった




「ギ、ンのバカ …」




「っ華!!!」




緊張の糸が切れた私は彼らがいなくなると意識を失った





消えゆく意識の中で乱菊の声が聞こえた





何度も呼ばないでよ


聞こえてるから





私はいなくならないから











大丈夫だから…
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