memory

□episode5 破面再び
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棗は話終えた後、浦原のところで一緒にご飯を食べていた。


帰ろうとした棗を

「テッサイが久しぶりに来た棗サンの為に夕飯作ってくれたんで、食べてって下さい」

と引き止められたのだ。


最初は遠慮して

「テッサイには悪いけどいらんで」

と言っていた棗もいざ、浦原たちが食べ始めると

「美味しそうなお料理ですね」

言いながら眼で、食べてもいいかと訴え、返事が返ってくる前に食べ始めたのだった。

「いやー、テッサイのご飯は美味しいなァー」

「何と!棗殿!このテッサイ、感激です!さあどんどん召しがってください!!」


「ありがと!テッサイ!いただきまーす!」


テッサイは手料理を褒められたのが嬉しかったようで、「おかわりを持って参ります!」
と台所へ向かった。

一緒に食べていた浦原、雨、ジンタは
「さっきまでと大違いッスねぇ…」

「ジンタ君…野菜も食べないと…」

「何だと雨!その言葉肉ばっかとってくるあのババアに言ってやれ…よ」

すると最後の言葉を言う前にジンタの頬を風が掠めた。

室内なのに発生したかまいたちのような鋭い風でタラリ、と頬から血を流すジンタ。

恐る恐る前を向くと

「だーれがババアやて?このクソガキ。モッペン言うてみ♡」

「ごめんなさい…お姉さん」

棗がニッコリと微笑みながらオカズの唐揚げにブスっと箸を突き刺した。

それから無言でジンタはご飯を食べ終え、そそくさと部屋を出ていった。

「イヤー、大人気ないっスねぇー」

「やかましい、あのガキが悪いんやろ」

「おー。怖い怖い。このおばさま…イヤ、おばあさまは」

「しばくで浦原」
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