memory

□episode1 出会い
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一護と棗のやりとりを上空で見つめる逆様の男。

(…誰や、アイツ?黒崎と何か喋っとるけど、刀?死神か?何やしらんけど、邪魔せんといてくれへんかなァ)




次の日、昨日いなかったというもう一人の転校生の紹介が行われた。

前日クラスに入ったばかりの棗も同じ時期に転校してきたのだから何かの縁だろうとワクワクしていた。


「平子真子でぃす。よろしくぅ」

転校生は棗のツッコミといい勝負の自己紹介をした、関西弁丸出しの変な男だった。



(何や同郷の奴かいな。仲良うできるとえーなー)
と思いながら平子を見ていた棗は彼と目が合い、…そらされた。


(…はぁ?何やアイツうちと目ェおうたおもたら逸らしょって、気ィ悪いわ)

先程までとは打って変わり、自分を拒絶したと捉えた棗は少し苛つく。

本当は、平子はかつての知り合いを目の前にしてビックリしてそらしてしまったのだが。

(ちょっ!ちょお待て!…髪色も長さもちゃうけど絶対あいつや…!何でこんなとこおんねん!喜助のやつ、知っとったんか?!)


さっきのことが余程気に食わなかったのか棗は休み時間になるとすぐ平子の席に行き、連れ出した。


2人は屋上で向かい合って立っていた。

先に沈黙を破ったのは平子だった。


「…お「アンタさっきうちの目ぇそらしたやろ!気ィ悪いわ!同郷モンやから仲良うしよーおもとったのにぶち壊しや!!」

が、棗に被せるように喋られ、ポカーンとする平子。

「何か言うことないんか!」

「ちょ…ちょお待て、お前わからんのか…?」

「はぁ?何がや?!」

棗はいきなり覚えていないのか、と初対面の男に言われて首を傾げる。


「…俺のこと覚えてへんのか?!ひよ里とかリサとか拳西、ローズ、ラブ、ハッチ、白…誰もわからんのか?!!!」

「…何かうちのこと誰かと間違えてへんか?うちは「これ見てみい!刀!」
と言って平子が取り出したのは残魄刀。

「それ…何でアンタみたいなやつがうちと同んなじもんもって…?!」
自分も昨日一護に同じ事をしたので人のことを言えないが、質問を質問で返す。

(ホンマに覚えてんのか…俺のことも…)

疑問は沢山あるが、どうやらこの男は自分を知っているらしい。

もしかしたら、うちの知らんこと教えてくれるかもしらへん…。


「何やようわからんけど、うちのこと知りたいんやったら放課後ここにきぃ。」

ぽいっと渡された紙切れに書いてあったのは


浦原商店という、平子も知っている場所だった。
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