Till when should I wait?
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数日後、私はギンが謀反を起こし仕事が増えたイヅルを手伝うため、珍しく執務室に居た
「総隊長が?」
そんな時に、今から行われる隊首会に何故か私も呼ばれているとイヅルが教えてくれのだ
イヅルは顔をしかめていて、心配しているようだった
「大丈夫だよ、ちょっと呼ばれただけだから」
「華くん…」
「そんな顔しないでよ、桃が悲しむからさ」
私より背の高いイヅルの肩というか、腕というかを叩いて私は呼び出された一番隊舎へと向かう
隊首会にお邪魔すると、既に隊長格が揃っていて、入る時の視線が痛かった
「三番隊第三席東雲華!ここに呼ばれた理由に身に覚えがあるじゃろう?」
総隊長には既にお見通しのようで、片目だけをこちらに向けると他の隊長も固唾を飲んで見守った
「…ギンと藍染とのことですか」
私は目を瞑りながら彼らと犯した幾つかの過ちを思い起こす
どれも、謝って許されることではない
「左様!何があったのか詳しくは知らんが、お主は一時だけであったとはいえ、尸魂界を裏切った!よって、お主を尸魂界から永久追放とする!!」
「…分かりま「待って下さい!」
諦めたような返事に被せてきたのは十三番隊隊長の浮竹さん
「確かに東雲は俺たちを裏切ろうとしました!ですが、今はこうしてこちらに残っているではありませんか!」
だけど
「弁明は認めぬ。ここに居ても永久追放の事実は変わらん。さぁ、出て行くが良い」
総隊長は気にも止めず、単調に私に出て行けと言うだけだった
「…分かりました。今迄お世話になりました。ありがとうございました…さよなら」
「東雲!!!」
「華ちゃん!」
総隊長の言うことはもっともだ。
藍染たちは結果として、私を置いて行ったけれど、私は一度は皆を裏切ってあちらについた身。
何時また裏切るか分からない
それに百年前のこともある。
ギンがいない尸魂界なんて、側に居てくれる人がいない処でなんて、生きていけないから。
私は深くお辞儀すると、泣きそうになるのを必死に堪え、その場を後にした
他の人はどう思っただろうか
きっと砕蜂隊長や涅隊長は追放されて当たり前と言うんだろう
白哉は呆れているかもしれない
京楽さんと浮竹さんは庇ってくれて、本当に胸が熱くなった
こんな私を、罪人な私を引き止めてくれて、ありがとう
乱菊には内緒にしておこう
言ったら怒られて、殴られて、何より、私が乱菊の顔みたら泣いちゃいそうだから
イヅルもいっぱい迷惑かけてゴメンね
仕事サボってばっかでゴメンね
先輩のくせに頼りなくて、最後まで胃を痛ませるようなことしてゴメン
最後に二人にもう一度だけ言わせて。
ありがとう
さよなら