【３】
□Constant Crazy
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【Constant Crazy】
…あんたといるとほんと何時でも頭が狂いそう
「んっ……」
始まりのキス。
乱暴にこれを奪う時の苦しそうな染谷の吐息が好きで。
脳みそ痺れるその感触にセーブがきかない。
「……ごめん、苦しい？」
それでもなんとか絞りだして聞いてんのに、返事もせずにまた唇を引き寄せるから。
あたしは何時まで経っても反省も自粛もしない。
むしろ、呷られるのが分かってやってんならかなりの確信犯。
その色気にやられて頭の中で描いてた順番も全部吹っ飛ぶ。
つか、正しい順番なんてあんのかな？
キスして次は頬から首筋に。
順番すっ飛ばしてすぐにでも胸にいきたいけど、それはそれで勿体ない。
彼女の全身を味わいたい！ってこれもだって本心。
「……んぅっ！」
制服の開き目から顔を突っ込んで、ブラを外す暇も勿体なくてその上から歯を立てればあがる声。
もうコレ以上興奮出来ない！ってのにまたまた火を注いで大火事状態。
「……制服、また皺になるでしょ……」
色気のない苦情と押し返される肩と。
まるで散歩中にリードめいっぱい引っ張ってる犬みたいに千切れる寸前までリードを引っ張って。
それでも、やっぱり飼い主第一だから言われた通りに皺になる前に制服を脱がしてあげる。
わざわざベッドの下にまで落とすのは服を着ないまま、それを取りに行く時の染谷を眺めるのが好きだから。
柔らかい体を抱きしめて、甘い香りを思いっきり吸い込んで。
こういう時に口数が少なくなるのは唇が他の事で忙しいから。
その肌や唇にキスするのであたしの唇は手一杯。
舌で転がすと固くなっていく感触や二の腕や背中に刺さる爪の感触やエロい息や腰に絡めてくる太股や甘い密の味もぐしょぐしょのそこも耳元で聞こえる何か強請るみたいな声も。
一つ一つを大声で賞賛したくてもあたしにも染谷にもその余裕は無い。
その一つ一つに夢中になって、貪っても貪ってもまだ足りない。
もっと、もっと、と。
始まったら後は突っ走るだけ、一緒に息をきらしてゴール目指して。
甘くて熱い熱い空気をかき混ぜて二人きりの場所まで。
だけど………
「……順？」
立ち止まった瞬間に怖くなる。
自分がどうなってしまうのか、彼女がどうなってしまうのか。
また誘うようにベッドを軋ませて甘い息を吐く彼女から逃げる気なんて全く無いけど。
ああ…………。
あんたといるとほんといつでもあたまがくるいそう
END
(12/03/26)