twin in heart world

□Knight and girls and rabbit
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A「んんっ…」


テントの繊維からこもれる光


A「ふぁぁよく寝た」




珍しくしっかり寝た。


いつもテントでこんなに深く寝ることなんてないんだけどな…



いつもだったら仮眠ぐらいの軽い休息ぐらいしかしない…否、出来ない…



こんなに爆睡するなんて時計塔じゃあるまいし…





起き上がろうとして自分は何かに抱きついていることに気がついた







寝ぼけ頭でその何かを見ると…








♥「こっち向いたら切り落とすから」









殺・ら・れ・る






ザッ!!





彼女の寝る前の言葉を思い出し咄嗟に離れる。




が、彼女は起き上がらない。




それにこっちを向いたら……と恐ろしい言葉を言っていた割に彼女はこちらを向いて大人しく自分のうでに包まれていた…




違和感を感じ彼女の前髪を上げると


彼女の顔は真っ赤で、辛そうな息をしていた……















―――――――――――――











♥「ん…?」




ア「月夜!!」







目を覚ましたら見知らぬ天井と飛んできたアリス






ア「大丈夫?どこも辛くない?」




頭がボーっとする




♥「アリス…?ここは…?」






ア「此処は時計塔よ…」



アリスがいうに私は前の時間帯にエースが慌てて運び込んできたらしい。



高熱を出していて意識が無い状態でアリスが看病してくれていたらしい…



周りをを見渡すと工具やらなんやらの沢山ある部屋だ。機械油の匂いがする…



でも不思議と不快じゃない…


♥「アリスだけ?」





ア「今はね。


二人とも買い出しに行ってる」



二人?


買い出し…?




「アリス。帰ったぞ」




ア「噂をすればっ…てきゃあ!?」




「アリス!!」


扉の方を見ようとしたら次に見えたのは赤。




♥「は…?」






私の頭は今正常に動かない




「ごめん…」




間の前の人物が誰か、





そして抱きしめられていることに気づくのに大分時間がかかった。






♥「エー…ス…?」






赤の騎士に抱きしめられている





A「ごめん」






それは




紅茶を吹っ飛ばしたことに関してか?




押し倒したことに関してか?





それとも森のなか連れ回したこと?



滝から落ちて道連れにしたこと?



熊から逃げるハメになったこと?



この男から謝ってもらうことは数え切れないほどある。





でも、





♥「もういいよ」





何かに怯えるように、私に縋るように、泣いてしまうのではないかというように私を抱きしめて「ごめん」と繰り返すこの人を私は突き放すことができなかった……







私はこの景色を知っている気がする…




温かいこのぬくもりも…





あったかい…
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