twin in heart world

□Gear
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建物の中に充満するのは鉄と消炎の匂い。



まぁ、この世界にいればそこまで珍しいことでもない




転がるのは屍か屍になり損なったものか屍から還ったものたち。








はぁ…仕事が増える…








普通だったらこんな事はしない。



自分の仕事を自分で増やすなんて愚行は絶対しない。




ましてや、顔を見るのも名前を聞くのも忌々しい三月うさぎと行動しているなんて、あいつが来る前の私だったら冗談だと聞く耳も持たなかっただろう。






いや…まず時計塔から出て全力疾走したという事にすら驚いているだろうが…




アリスと朝日を助けに来たわけだが…





A「あははは!!!弱すぎて話にならないぜ!!!」




ザバッ!!


ザシュッ!!!





♥「エース、そっち行った」




A「ああ!!!」



ザシュッ!!!






一応銃を手にして入るが私は1回か2回しか使っていない。






三月うさぎは違うルートから入り私達は3人で突入したのだが





A「あははは!!!月夜そっちいったぜ!!!」




♥「んっ!!!

朝日はどこ
!!?」





ザシュッ!!!




ザバッ!!!





背中合わせになるエースと月夜。




この二人で突入してから現在まで、私はこの二人の後をついて行っているだけのようだ…











顔無したちがザッパザッパと切り捨てられていく。



踏み込んでいき、正面の敵を切り裂いて、互の死角の敵を切り裂く。そしてまた目の前の敵を切り裂く。








2人の動きは何年も訓練…いや、死闘を乗り越えたようなそんな息の合い方だ。




エースはとても楽しそうに進む。






百歩譲ってエースが《一人で》この動きが出来るのは分かる。






が、





エースが《誰かと》この動きをしているのは目の前にしたこの現状ですら信じ難い。



これが白うさぎとの組み合わせだったら間違えなく戦闘にこじつけて二人で殺し合いをしているだろう…



信じ難いといえばこの娘…




エースを容赦なく殴る蹴る




そしてこの桁違いの強さ。






この世界の生まれだったとしても、銃や剣などに無縁な余所の世界で育ったはずだ。



どんなに筋が良くてもこちらに来てまだ60時間帯も過ぎていないのにここまでエースについてこれるのは…




まずありえない…





A「またハズレかー」




部屋の中で動くのはもう私達三人だけ




♥「次行こう」




刀をひと振りして血を落とす





その後ろ姿に何故か胸が締め付けられる。






何故、この娘達はこちらの世界に戻らなければならなくなってしまったのか?






こんな物騒な世界で捕らわれたり、返り血に濡れたりする事も無かったのではないか?




思い出も無いようなこの意味の無い世界ではなく平和なあちらの世界で一生をとげることは…





いや、今になってそんなことを言っても後の祭りだ。





馬鹿なことは考えずに進むか…




来た道に戻ろうとしているエースの首根っこをつかみ月夜の後に続いた
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