twin in heart world

□I fall into the hole
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begin, start……2



♡「あっ!!おはよっ月夜」
♥「おはよう朝日」


ちょうど隣の部屋の双子も同じタイミングで襖を開けたようだ。


長い廊下を居間まで共に歩く


♡「はー!!!緊張してきた!!!とうとう全国大会だよ!!!」

♥「朝日なら大丈夫。負けない。」


♡「…っ!!!うんっ!!!今日はお互いちがう競技だけど頑張ろうね!!」


♥「うん。二人で優勝。」


♡「うんっ!!さっすがつっきー気合い入ってるー!!」


居間に入れば焼き鮭の香ばしい香りが食欲を誘う。


♥♡「「頂きます」」


二人だけの食卓。

大きい屋敷に住んでいる。


今、いる部屋も二人だけて朝食に使うにはとても広い部屋。


血のつながった家族は目の前にいる自分と同じ顔の姉妹だけ。


中学のころここに引き取られてきた双子の姉妹。

二人は本当の両親を知らない。

どうして孤児院にいたかも知らない。

二人だけではない。

誰も知らない。

孤児院の前に捨てられていた双子の赤ん坊。

数年前、弓道界と、剣道界に素晴らしい才能を持った双子が現れた、

それを聞きつけた今の父親に養子として引き取られ、現在に至る。

――――金は有り余っている養ってやる代わりにお前らはずっと勝ち続けろ。――――


両親は、双子を、子供を欲したわけではない。
自分達の有益になる子供という、アクセサリーを欲しただけ。


衣食住、困ったことは何一つない。
ただただ毎日を浪費して、技をつけていく。それだけの場所。


双子はそれでもいい。





朝日/月夜がいるから。
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