未来への扉
□第2話・真実と現実
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少し歩いて、猿は足を止めた。
きっと此処が里の中心部に当たるのだろう。
猿『姉様……九喇嘛殿の話を聞かせてもらっていた時より考えていたのですが、ワシが姉様の代わりにはなれませぬか?』
『猿ッ!!!』
猿『例え、九喇嘛殿がチャクラを下さっても、これだけの人数です。姉様にも反動はあるでしょう。姉様がそうまですることはござらん。これは火影であるワシの使命ですじゃ……』
湊『ちょっと待って下さい!!』
奥方と子供を脇に抱え、突如現れた四代目が口を挟む。
湊『それなら俺も考えてました。その使命は俺の役目ですよ三代目。現火影は俺なんですから!!!』
猿『しかしミナトよ……子供が産まれたばかりじゃぞ?』
湊『構いません!!火影になった時より覚悟はできてますから』
九『ミナト。格好良くきめたとこで悪いが、お前等には無理な話だ』
湊『どうしてですか!!俺は火影です!!チャクラだって千手様には劣るかもしれないけど、その辺の人達より多いハズ!!』
九『ハァ…チャクラの量ではない。血の問題だ。この術は、お前等が言う血継限界のようなもの。お前等に扱うことはできん』
湊『そんな……』
猿『しかし九喇嘛殿?何故、姉様ならできると?』
九『明神門…この女に拘束されていた術。この術も同じような術だからだ』
へぇ〜
そうなんだ。知らなかった。
『九喇嘛って物知りなんだね』
九『馬鹿にするな!!伊達に長く生きとらんわ!!』
怒られちゃった。
そうそう……
お礼言っとかないとね……
『猿…四代目…気持ちは嬉しかった。ありがとう』
人の優しさって、暖かいものなんだね……
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