討鬼伝
□ただならぬ関係?
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かなた「あ、でもそうだよね。若い子が男性とこんな時間に呑むのは抵抗あるか。」
ポンッと手を打つかなたさん。
美麻「いやいや、かなたさん!それでいくと貴女は抵抗無いんッスか?ιι」
かなたさんはモノノフとしては実力者だけどなんというか天然なところがあると思うんスよ。何たって禊の時に男女の関係無く好きなときに入っちゃうんスから。
かなた「私?私は特に何とも思わないけど。でも前に桜花に余り遅い時間に男と一緒に過ごすのは良くないぞって怒られたなぁ。」
富嶽「あ?あ〜……アイツ、最近よく俺達を睨んでると思ったら……ι」
相馬「完全に嫉妬しているな。アイツは優等生なところがあるから夜に誰かを訪ねるなどしたことがないんだろう。たまには誘ってやったらどうだ?何なら女同士で語らうことも楽しかろう。」
あっ、良いッスねそれ!私も是非参加したい‼それにしてもかなたさんは人気者ですね〜!男女問わずかなたさんを慕うものはあとをたたない感じッス!
かなた「それならこの間やったよ〜皆で家に泊まってったの。結構、楽しかった!」
富嶽「そうなのか?女ども全員で?この家に寝られる場所あるのか?」
確かに。かなたさんの自宅は一人暮らしにしては広いけど女性陣だけ集まってもなかなか狭くなるだろう。
かなた「お布団には橘花と初穂、那木が寝て囲炉裏の方で他の皆は寝てたみたい。」
美麻「因みに橘花さんはわかるんッスけど、初穂さんと那木さんがお布団組になったのは何故です?」
かなた「………別にこれと言って意味はないんだけど……何となくあの二人は雑魚寝しちゃダメな気がしない?」
三人「あ〜……」
初穂さんは確か最年少の十五歳。那木さんはなんというか癒し的な存在。その二人を床で寝かせるのは確かに気が引ける。
相馬「ん?『寝てたみたい』って、そうゆうお前はどこで寝たんだ?」
かなた「私?」
富嶽「あ?そんなの囲炉裏のとこで寝てたんじゃねぇのか?」
確かに話の流れではそうだろう。他に場所も無いだろうし。
かなた「その時に丁度、速鳥に呼ばれてね。雑魚ばかりだけど鬼の群れが来たから一緒に来てくれないかって。私以外は皆寝てたからこっそり抜けて任務に出てた。」
『息吹も居たんだけどね〜…三人でも夜通しなもんだから大変大変。』とニコニコと笑うが私はギョッとした。
美麻(雑魚と言えば餓鬼とかたぶんその辺ッスけどそれを三人で夜通し⁉ιさ、流石、鬼を討つ鬼。体力も半端無いッスね!ι)