討鬼伝

□ただならぬ関係?
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かなた「ん〜……でも私がいたあずまはお風呂って習慣あって、魂を清めるのが禊で身体を清めるのがお風呂なの。お風呂はね、男女分かれてるんだけど、全裸なのよね。そうなると必然的に禊は大して恥ずかしいなんて思わないし、そもそもそっちは男女一緒にやってたからな。」


それには私達三人とも驚く。これが習慣の違いと言うものか。


相馬「………富嶽、こればかりは諦めろ。習慣の違いはもうどうしようも無い。ι」


富嶽「………そうだな。それにコイツに変な気起こした奴がいたとしても返り討ちに遭ってそうだ。」


かなた「あ、でも確かに霊山にいた時に変なのに絡まれたね。思わず下から顎を殴り上げたら失神しちゃって大騒ぎだったよ。」


三人「Σ既にやらかしてた⁉ι」


のほほーんとにこやかに言うかなたさんがちょっと怖い。ιι いや、不埒ものをやっつけたのは良いことだけど!


相馬「………さて、そろそろ酒盛りの続きといこうか。それでかなた、お前はいつまで富嶽にくっ付いているつもりだ?そんなところより何なら俺の膝に来ればいい。」


両手を広げて迎える相馬さんに、かなたさんはキョトンとしてすぐに笑った。


かなた「フフッ、参番隊隊長さんは甘やかすのが好きですことで。じゃあちょっとだけお邪魔しようかな。」


富嶽さんから離れて相馬さんの膝にちょこんと座れば相馬さんは満足げに笑い、酒を注ぐ。


相馬「富嶽、お前もこっちに来い。膝は貸してやれんが酒は注いでやる。」


酒瓶を差し出せば富嶽さんはガシガシと頭を掻いて杯を差し出した。


富嶽「野郎の膝なんかこっちから願い下げだっつの。嬢ちゃん、お前は呑まねぇならさっさと帰りな。こっからはうるせぇぞ?」


暗に邪魔だから帰れと言っているのだろう。まぁこれ以上は確かに邪魔にしかならない。


美麻「それじゃ失礼します。お三方、呑みすぎには気をつけて下さいよ?」


かなた「うん。また明日ね美麻ちゃん。」


手を振ってくれるかなたさんに手を振り返してその場を離れる。


美麻「……食われないとは思うけど……本当にかなたさんは無防備ッスね……」


少なからずあのお二人は彼女の事を特別に想っている事だろう。まぁ、下手に手を出す気もなさそうだが、まずはかなたさんに男はオオカミだと覚えてもらいたいものだ。


end
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