暗殺教室
□もし彼と幼馴染みなら…
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E組が期末試験で、殺せんせーの触手を賭ける事になってから数日、E組にいると杉野の携帯が震える。
杉「ん?進藤だ。
もしもし?進藤?」
進藤とは前に球技大会でE組と対決した野球部のエース。杉野の事を下に見てはいても、何だかんだで彼を認めている部分が見える。
渚「進藤君、何の電話?」
ツインテールの水色の髪の毛の男子……の制服を着た女子、潮田 渚は杉野の傍に寄る。
杉「何かA組が勉強会やってるみたい。今スピーカーにするよ。」
話によると彼らA組は会議室に集まり自主勉強会を開いているようだ。
その中心になっているのが五英傑と呼ばれる五人。
進藤はA組がこれほど本気になっているとならば、E組の本校舎復帰は難しいと心配して教えてくれたようである。
中にはあの理事長の息子、浅野 学秀もいるらしい。
渚「え?秀ちゃんが教えてるの?」
思わず洩れた言葉に傍にいた杉野や他の生徒達は軽く驚く。
カル「渚ちゃん、秀ちゃんってまさか浅野君の事?」
渚「え?」
渚は何かおかしな事を言っただろうか?と小首を傾げる。そしてポンッと手を打った。
渚「そっか、皆に言ってなかったか。そういえば秀ちゃんとは基本、学校じゃ話さなくなって僕と秀ちゃんが幼馴染みなんて知らないだろうな。」
全「Σハァ!?幼馴染み!?!?ιι」
衝撃的な告白にE組の面々は唖然。
それから放課後になるまで浅野の事を質問してくるクラスメートに苦笑しながら首を振る。
渚「僕が言えるのは秀ちゃん……浅野君は皆が知ってる彼そのもの。学校の彼もプライベートの彼も、お父さんの存在で気が抜けないだろうにそれが当たり前になってしまった人だよ。だからこそ気を付けた方がいいと思うよ。彼がやるからには徹底的に僕らを潰す気だろうから。」
それに全員が真剣に頷く。いつの間にか殺せんせーまでウンウンと頷いていた。
全「Σいつから居たんだよ!?ι」
殺「ヌルフフフ♪生徒達の真剣な話し合いに先生が気が付かない訳無いじゃありませんか。さぁ皆さん!そうとなれば一層気合いを入れなくてはいけませんね!では、明日も元気に暗殺してください。」
そう言うと殺せんせーはヌルフフフと楽しそうに窓からマッハ20で出ていった。
磯「……結構な衝撃だな。あの理事長の息子と幼馴染みなんて。それはそうと渚、これから一緒に勉強しない?」
磯貝が取り出したのは本校舎の図書室の予約券。どうやら期末試験に向けて前から予約をしていたらしい。
それに頷く渚は磯貝、茅野、中村に奥田、神崎らと共に本校舎に向かった。
それがA組VSE組対決になるとは、この時誰も予想していなかった。
end