暗殺教室
□真剣勝負
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E組とA組が何故か期末試験で勝負する事になってから、E組では殺せんせーがまた分身を沢山作っては生徒達の勉強を見ていた。
中「しっかしA組がもし勝ったらうちらに何をさせるつもりだろうね。まぁこっちは今さら失うもん無いからそんなに酷いことも無いと思うけどさ。」
中村の言葉にE組の生徒達は苦笑。渚はそれにちょっぴり不安でもあった。
茅「大丈夫!負けなきゃ良いんだもん。」
茅野の言葉に全員が頷く。しかしカルマは渚の不安そうな顔に気が付いた。
カル「渚ちゃんはどう思う?俺はあの生徒会長、なーんか企んでると思うけど?」
渚「…………それは僕も思う。言うことを何でも聞くんなら、それを逆手に何か契約書を作って、絶対に一回で終わるような内容を作らないんじゃ無いかな?もしかしたら卒業まで続く内容とか。」
渚の予想に、いくらなんでもそれは無いのでは?
……とは残念ながら言えない。そう思えるくらい理事長の血を引いた彼への信用は、ある意味では有りすぎる。
殺「心配ありません。皆さんには私が付きっきりで勉強を見ているのです。負けるなど有り得ませんよ。」
ババババッと高速移動を続ける殺せんせー。
対象者としては厄介でも、先生としての殺せんせーはとても頼もしい。
殺「まぁ、先生の触手とパンフに載っていたアレをご褒美とするんです。殺るからにはトップですよ!」
ヌルフフフ♪とちょっと悪そうな笑顔の殺せんせーだった。
放課後、単語帳片手に山を降りてきた渚は驚いたように立ち止まった。
渚「Σ秀ちゃ…浅野君!?ι」
麓の所で本を片手に待っていたのは浅野 学秀だった。
浅「やぁ潮田さん。久し振り。」
渚に気が付いた浅野は本を鞄に仕舞うと、学校じゃあまり見れない穏やかな笑みを浮かべて近付いてきた。
渚「な、何でここに?というか、学校じゃ接触しないでって浅野君から言ったのに何でいるの?ι」
どうやら疎遠になったのは浅野が渚との接触を断ったかららしい。
渚はパタパタと浅野の傍に駆け寄る。
浅「ゴメンね潮田さん。あの人と同じ学校じゃ、君が何かと目をつけられるかと思って避けてたんだけど今回の期末試験で僕らはクラスで勝負するだろ?そこで一つ、個人的に潮田さんと賭けをしようと思ってね。」
“あの人”とは理事長の事だろう。それを理解している渚は取り敢えず話を進める。
渚「僕と個人的に?」
それに人の良さそうな笑みを浮かべ手を差し出す浅野。
浅「君は英語が得意だったよね。それで勝負しようよ。
僕が一位を取るのは当たり前だから、今回は君の順位で良い。10位以内に入れば君の勝ち。それより下なら僕の勝ちだ。」
渚の手を取ると、その指先に口づける。
チュッ
渚「Σな!?ι///」
浅「君が勝てば君の言うことを何でも一つ聞いてあげる。だけど僕が勝てば僕の願いを一つ聞いてもらう。」