ゴットイーターの部屋

□仲間だろ?
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ここ最近、支部長もサカキ博士もお互い特異点を探しているようでリサの出撃回数が半端ない回数になっていた。


リサ「…ケホッ…」


サカ「おや、風邪気味かい?」


リサは今はサカキ博士の研究室で支部長には内緒の特務を受けようと博士に詳しい内容を聞いていたのだが、今朝からどうも調子が悪く我慢していた咳が出てしまった。


リサ「………大丈夫です。少し咳が出ただけですから。それじゃ行ってきますね。」


サカ「あ、ちょっとリサ君!?ι」


シュンと扉を開けて部屋を出ていくリサを止める前に扉は閉められる。


サカ「行ってしまった。僕が頼んでおいてなんだが、無理して倒れなければいいが…ι」


シュン


サク「失礼しますサカキ博士。」


サクヤが研究室の扉を開けて入ってきたのでサカキはいつものようににこやかに迎えた。


サカ「やあサクヤ君、何か用かな?」


サク「今、リサちゃんとすれ違いましたが何か任務ですか?」


サカ「そうなんだよ。簡単な任務なんだけどね。彼女、よく働くからついつい頼ってしまうんだ。」


困ったように笑うサカキにサクヤは眉を寄せる。


サク「最近、博士と支部長はあの子を一人、もしくはソーマとよく任務に行かせてますけど何をさせてるんですか?事と次第によってはツバキさんと協力して支部長の所にも乗り込んで直談判しますよ?」


怖い顔で詰め寄るサクヤにサカキは『参ったなぁι』と頭を掻いた。


サカ「ちょっと研究の為に必要な材料を集めてもらってるんだ。悪いことじゃないよ。」


サク「私が言いたいのはそうゆうことじゃ無いんですよ!リサちゃんに無茶な事をさせてないかっていうことです!さっきリサちゃんの顔色見たら真っ青でしたよ!?任務なら一緒に行こうか?って聞いたらただ笑って首を横に振ったんです!本当に簡単な任務ならあの子の負担を考え、ヒバリに申請して他の人に行かせてください!」


衛生兵であるサクヤがリサの顔色を見てそう言うということは彼女はかなり体調がおもわしくないと言えるだろう。


サカキは少しリサに甘えすぎていたと反省する。


サカ「それじゃ、今ヒバリ君に連絡してリサ君を足止めしよう。まだアナグラを出てないだろうからサクヤ君はコウタ君やアリサ君も誘って彼女とミッションに行ってくれるかい?」


サク「了解です。それとソーマにもちゃんとフォローして下さい。あの子、リンドウの言うことならまだ聞いてくれたけどリサちゃんではまだ大丈夫だって言って休まなそうですから。」


それに確かにと頷き、このあと呼ぶつもりだったサカキはちょっと考えた。


サカ「わかったよ。ヨハンにも頼んでおく。彼への任務は…そうだね、第二部隊に頼もう。タツミ君ならきっと大丈夫だろうしね。」


明確に答えてくれたサカキに満足し、サクヤは頭を下げて研究室を後にした。


サカ「………いくら余裕が無かったとはいえ、僕らはまだ子供の彼らに無理を強いていたようだね。」


自分の余裕の無さに嫌気が差したが、サカキはヒバリに連絡しようと端末を取り出したのであった。
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