タイトルなんてのはテメーで好きに付けろ
□今までモテなかった奴がイメチェンしたら急にモテモテになる事ってあるよね
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銀時「ヤベェよ、このカッコの効果か?人生で初めてそーゆーお店のオネーサン以外で声掛けられたわ」
腕を離すと若干興奮気味で銀さんが喋り出す。
こいつ顔はイイけど、確かにモテなさそうだよな、性格的に…。
紫苑『でもなんか渋ってたじゃん。ホントはあの娘達と一緒に茶ァ呑みに行きたかったんじゃねーの?』
銀時「バカ言え、あんなガキみてーなの興味ねーよ。俺の好みはボンキュッボンのナイスバディなオネーサンなんだよ」
紫苑『その割にはまんざらでもなさそーな顔してたよなぁ?www』
拒否しつつも逆ナンが嬉しかったのかデレッとした顔をしていた銀さんにニヤニヤしながら指摘する。
銀時「そらァお前、人生初めてのナンパだぞ?俺ァこの天パのせいで全くモテねー人生を送ってきたからな…まんざらでもないに決まってンだろ」
紫苑『モテねーのは天パが原因じゃねーと思うけどなァ。まぁでも、あのままあんたがついて行かなくてよかったよ。家の場所忘れて帰れなくなって警察のお世話とかなったらメンドーだからな』
銀時「とかなんとか言って、ホントは銀さんが他の女とどっか行くのがイヤだったんじゃねーの?www」
何言ってんだこいつは?
俺がそんな女に見えんのか?
紫苑『銀さん、寝言ってのは寝てから言うモンだぜ?』
銀時「ヤメテ、真顔でそう返されると傷つくわ……」
あんたがアホな事言うからだよ。
シュンとなっている銀さんに『さっさと行くぞ』と声を掛け、室内に戻る。
次は俺の物を買う番だ。
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紫苑『いや〜買った買った!』
両手いっぱいの買い物袋を提げてアウトレットから出た時には日がだいぶ傾いていた。
かなり長い時間買い物していたようだ。
同じく両手に大量の袋を提げている銀さんからは「重ェ…」と文句が聞こえる。
面倒臭くて買いに行ってなかったが、実はもうフライパンや鍋などの調理器具にガタがきていた。
貰い物でどれも古かったから仕方ないが……。
せっかくだからこれを機に買い換えようとそれらも色々買い込んだので、かなりの荷物になってしまった。
紫苑『ワリィな、重いモン持ってもらって。キツかったら代わろうか?』
銀時「女に重ェ荷物持たす程落ちぶれちゃいねーよ」
紫苑『別に女扱いしなくていーんだぜ?それに結構力あるし俺』
銀時「だとしても、男のプライドってモンがあんの。それに居候なんだから荷物持ちぐれェやるよ」
紫苑『そーか。なら家まで頑張ってくれ』
男のプライドってのはよくわからないが、持つと言ってくれているのだから有り難く荷物持ちに使わせてもらう。
紫苑『帰ったら早速買ったフライパン使って料理するか。何かリクエストある?』
銀時「そーだなァ……肉」
紫苑『お、今度は甘いモンじゃねーンだな』
銀時「俺だってずっと甘いモン食ってるワケじゃねーよ。しょっぱいモンだって普通に食うよ?」
紫苑『そんじゃ晩メシはハンバーグにでもするか』
銀時「お!やったね!けどお前はなんか食いてェモンねーのか?今日俺のリクエストばっか聞いてもらってるけど……」
紫苑『俺は酒があればそれでいーからな。まぁでもハンバーグは酒に合わねーから他につまみも作るわ』
昨日は色々あって結局コンビニで買っておいたあたりめを摘んでいたから買ったつまみの材料はそのまま冷蔵庫の中だ。
ハンバーグと一緒に作ってメシの後にでも摘みながらゆっくり晩酌しよう。
銀時「お前酒好きなの?昨日も結構呑んでたよな?」
紫苑『俺にとっちゃ命の水だよ。一日に最低でもビールなら5、6缶は呑んでるな』
銀時「酒強ェのな。昨日も全然顔色変わってなかったし」
紫苑『まぁな。メシの後にでも一緒に晩酌するか?銀魂ワールドの事も色々聞きてーし』
銀時「いいぜ。俺の活躍っぷり聞かせてやるよ」
二人で他愛ない話をしながら青とオレンジの空の下、並んで駅まで歩いた。
【第二話 終】