タイトルなんてのはテメーで好きに付けろ

□今までモテなかった奴がイメチェンしたら急にモテモテになる事ってあるよね
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銀時「おい紫苑、この帽子取っていいか?こんなクッソ暑い中帽子なんか被ってたら蒸れてハゲちまうよ」


夏の暑い日差しに晒されながら休日の人混みの中を歩いていると、隣から銀さんの不満そうな声が聞こえた。


外に出るのにあの服ではコスプレに間違われて銀魂ファン(とくに女)に絡まれる事になるのは目に見えている。
なので仕方なくまた俺の服(Lサイズ)に下だけ自前、顔が見えないように帽子を目深に被らせている。


紫苑『ダメに決まってンだろ。何の為の帽子かわかってるか?あんた有名人なんだからバレるとメンドーなんだよ』


銀時「わーったよ。俺がハゲたら恨むぞ……」


紫苑『寧ろ紫外線からガードできてイイんじゃね?』


そうこうしているうちに目的地に到着した。
それなりに貯蓄はあるが念の為に服は何着か買っておこうと思い、それなら種類も豊富で定価よりも安いからとアウトレットに来た。
此処なら薬局もあるので歯ブラシや髭剃りも買える。
銀さんのついでに自分の服も何着か買おう。


紫苑『銀さん何か好きな服とかあるか?』


銀時「洋服はあんまわかんねーや。紫苑テキトーに選んでくれよ」


紫苑『いいけど文句とか言うなよ?』


パッと目に付いた店に入り何着かを銀さんに当てる。
銀さんは雰囲気もダルそうなので服装もラフなものやカジュアルなのが似合う。


良さげなのを何着か見繕い購入した後、『せっかくだし着替えたら?』と服の入った袋を渡す。


紫苑『中にグラサンも入ってっから。ソレ掛けたら帽子取っていいぜ』


銀時「お、マジか!ちょっと厠行って着替えてくるわ」


いそいそと男子トイレに入っていく銀さん。
待っている間に喫煙所で一服する。


紫苑(あの髪でも銀さんって思われそうだけど、まぁグラサン掛けたらなんとかなんだろ。なんだったらワックスでちょっと髪弄りゃ結構変わりそうだし……)


髪色に関しては脱色してアレくらいの色にしている奴もいるし、髪型を少し変えれば恐らく「あの人、銀魂の銀さんに似てるかもー」ぐらいで済むと思う。





コンコンッ


紫苑『お?』


音がした方に顔を向けると喫煙所の扉の前に着替えてきた銀さんが立っていた。
短くなったタバコを灰皿に捨てて喫煙所から出る。


紫苑『イイじゃん!似合ってるぜ!』


これならこの世界っていうか現代に馴染んでる……というより、ぶっちゃけその辺のモデルや俳優よりイケてて別の意味で女が寄って来そうだ。


銀時「着物より楽でいいなコレ。つーかお前タバコ吸ってたの?」


紫苑『おう。そんなスパスパ吸うワケじゃねーけど、食後とか仕事終わりとか…あと酒呑んでる時もちょくちょく吸うな』


銀時「あんま吸いすぎっとどっかのマヨラーみてーにヤニ臭くなるぞ」


紫苑『誰だよそいつ』


銀時「お前、銀魂見ててあのクソマヨラー知らねーの?」


紫苑『俺銀魂の存在昨日バイト仲間に教えられて初めて知ったからそこまで知らねーわ』


銀時「え、そうなの?今や国民的人気漫画&アニメだぞ?」


紫苑『俺漫画もアニメもそんな見ねーンだよ』


銀時「マジかよ、お前人生の半分損してるぞ。ジャンプとアニメは日本が誇るエンターテインメントだぞ」


紫苑『ジャンプも好きだし漫画もアニメも好きだけど、見るのはダチに勧められたら借りて見るぐらいで買うのはよっぽど気に入ったヤツだけだな〜。うちにはゲームが大量にあるから』


銀時「そういやお前、あの部屋ゲーム機とカセット溢れ返ってたな。お前ゲームオタクなの?」


紫苑『まーな。ゲームはかなり好きだし、アレで稼いでたりするから』


銀時「え?稼ぐって、お前ゲーム会社にでも勤めてんの?」


紫苑『いいや。まぁ、それについてはまた後々話すわ』


その後も靴屋や薬局など色々と回り、おおよそ銀さんがこっちで暮らすうえで必要な物は買い揃えた。
結局髪型は家にワックスはあるからとヘアバンドを買ってソレを着けてもらってる。
コレでパッと見銀さんだとは思われないだろう。
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