タイトルなんてのはテメーで好きに付けろ

□今までモテなかった奴がイメチェンしたら急にモテモテになる事ってあるよね
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銀さんの物は買ったので次は自分の物を買おうと思うが、時刻を確認するともう昼過ぎなのでその前に昼食を取る事にした。
何が食いたいか尋ねるとまた甘い物と言ってきたので外にあるクレープのワゴンで銀さんにはいちごとホイップクリームたっぷりのデザートクレープ、俺はツナマヨのおかずクレープを買い、ベンチに座って食う。


外は室内より人が少なくゆっくり食える。
みんな外は暑いから空調の効いた室内から出たくないのだろう。


紫苑『ん〜、久々に食うツナマヨうっま♪♪』


銀時「お前ツナマヨなんか邪道だろ。やっぱクレープは甘くてなんぼだよ」


紫苑『はァん?ンな事誰が決めたんだよ?美味いンだぜツナマヨ。銀さんも食ってみろって』


邪道とか偏見言ってやがる銀さんの口元に持ってるツナマヨクレープを差し出す。
いらないって拒否ってたが、引かずにいると渋々一口齧った。


銀時「……うまっ」


紫苑『だろ!なんでも試してみるもんだぜ?』


美味いと言わせた事に心の中でガッツポーズを決める。
俺が作ったワケじゃねーけどw


銀時「それよりお前さっきから気になってんだけど、今日胸どーしたよ?朝まではあったのに今まな板じゃん」


そう言って銀さんが指差すのは俺の胸。


紫苑『ああコレ?サラシ巻いてンだよ。外出る時は大体コレだぜ?男のカッコしてんのに胸あるのもオカシイからな』


銀時「お前喋り方もそうだけど、服装まで男なんだな。女にしては声低めだしガタイいいからそーゆーカッコだと男にしか見えねーわ。ナニ?お前男になりてーの?オナベ?」


紫苑『ちげーよw 昨日見ただろ?キン○マ付いてたか?ただ単に女物より男物の方が好きってだけだよ』


全く見当違いな事を言ってきた銀さんに笑いながら返した。
男になりたい?
まぁ、そう思ったりした事も何回かあった。
けど今は別に思わない。
あ、アレの日の時は別な?
アレの時はマジで男になりてーって思う。


銀時「ふぅん。でもお前、顔はどっちかっつーと美人だし胸もデケェし、女のカッコしたら絶対モテるぜ?勿体ねェな〜」


独り言の様に言って最後の一口を口に放り込む銀さん。
勿体無いねェ……


紫苑『"ソレ"が問題なんだよ……』(ボソッ


銀時「ん?なんか言った?」


紫苑『別に。ほら、ゴミ寄越せよ。捨ててくるついでに飲みモン買ってくるわ。銀さんもなんか飲むか?』


銀時「んー、茶ァ買ってきてくれ」


紫苑『あいよ。荷物見ててくれ』





*******


紫苑『ーー ん?』


飲み物を買って戻ってくると、何やら銀さんの前に女の子が二人立っていた。


女の子1「お兄さん凄いカッコイイですね//////」


女の子2「あの、お一人ですか?よかったらこの後私達とお茶でも……//////」


どうやら逆ナンされているらしい。
まぁ、そりゃあんなイケメンほっとくワケねーか。
随分可愛らしい娘にナンパされている。


銀さんを見ると、まんざらでもなさそうだが「いや〜…」と渋っていて、あまり乗り気ではなさそうだ。
仕方ない、助けてやるか。


銀時「あ、紫苑!」


近づくと俺に気付いた銀さんが声を上げる。


紫苑『ただいま。ホレ、茶ァ買ってきたぞ』


持ってる飲み物の内一つを手渡す。
そして女の子に向き直り、ニコッと笑いながら言った。


紫苑『ゴメンね〜、俺達まだ買い物の途中だからさァ。まだまだ買わなきゃなんないモンが沢山あるんだよ』


そう言って銀さんの腕と買い物袋を掴み、女の子達に『じゃあね〜』と手を振ってその場を後にする。
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