ベジカカ 長編小説
□8セカンドライフ〜好き〜※★
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「ベジータ、お願い!!」
「だめだ。」
「頼むよ、ベジータ!!」
「しつこいぞ、カカロット。ダメなものはだめだ。」
ある晴れた昼下がり、2人は城の部屋に居た。
悟空はベジータに対して、懸命に自分の頼みを乞いていた。
しかしベジータはそれを全く以て首を縦に振らない。
「少しくらい、おらの頼みを聞いてくれたっていいじゃねぇか。ベジータのケチぃ。」
「(むかっ!)おい、カカロット!!少しくらいってなんだ!!それじゃ、俺が貴様の頼みを全然聞いていないみたいじゃないか!!訂正しろ!!」
「・・・むぅ〜。だって、おらの頼み、聞いてくれないじゃんか。」
悟空は、頬を膨らませ拗ねはじめる。
「はぁ・・・なんでまた今更になって、ヤードラット星に行きたがるんだ?」
「瞬間移動を習いに行くためって、さっきから言っているじゃねぇか。」
「瞬間移動なんて、必要ないだろ。あんな急に現れて、人を驚かす技なんて。」
「いんや、必要だもんね!だって、瞬間移動できりゃ、ベジータが公務で遠い星に居ても、おらが『シュッ』って会いに行けんじゃねぇか♪」
「・・・まぁ、確かにそれはそれでいいな。」
「だろ!」
「しかしだな、カカロット。貴様がヤードラット星にいる間、俺に会えないんだぞ?それでもいいのか?」
本当は自分が悟空に会えない日が続くのが嫌で、悟空がヤードラット星に修行しに行くのを拒否しているのだが、敢えて「自分に会えない」という言い方で悟空に質問しているベジータ。
「そりゃ、ベジータに会えないのは、その…辛いけどさ…。でも、瞬間移動ができたら、いつでもベジータの傍に行けるんだぞ。だからおらは、少し間、ベジータに会えないのを我慢して、この技を身に付けたいんだ。な、お願い!!」
悟空が両手を合わせて、ベジータに頼み込む。
「・・・仕方ないな。貴様は言い出したら、いくらダメと言っても聞かないだろ。」
ベジータは少し深いため息をついて、文句を言いながらも悟空の頼みを承諾した。
「えへへ、さんきゅ、ベジータ!!」
悟空は、ベジータに思い切り抱きついた。
「さて、貴様の願いを俺は承諾したわけだし、もちろん俺の頼みを聞いてくれるな?カカロット。」
「うん、わかった。んで、ベジータの頼みってなんだ?」
悟空が首を傾げながら、ベジータを見る。
ベジータはそれを見てニヤッと口角を上げた。
「ま、まさか・・・」
「ほう、さすがカカロット。俺の思っている事がわかったか?」
「うん…。 前にベジータがおらに言った頼みだろ?」
「そうだ。では、さっそく俺の頼みを実行してもらおうか。」
「あのさ、ベジータ、まだ昼だぞ///」
「関係ないな。」
「・・・///」
「わ、わかったよ…/// ベジータ、服脱がしてやる…」
そう言うと、抱きついていた相手の手を取りベッドへと導く悟空。
今から行う行為を想像し、悟空の顔は羞恥で俯いたままだった。
「ふ、カカロット、今日はしっかり俺に奉仕しろよ。」
「うぅ/// ベジータのエッチ…」
くりっとした瞳をうるうるさせ、羞恥に頬を染めて己を見つめる彼に、ベジータの口角がさらに上がる。
悟空はベジータの上着を脱がすと、彼をベッドに寝かせ、さらに下の服も脱がそうと急かす様に手をかける。
するとその手をベジータが止めた。