ベジカカ 長編小説

□11セカンドライフ〜もやもや〜※★
1ページ/11ページ

そもそも、この事件をややこしくさせたのは、紛れもない…あのくそ野郎のせいだ。

俺様が不在なことをいい事に、あいつはカカロットに変な薬を盛って、またもや如何わしい事を企んでいやがった。

あいつは以前からカカロットの色に気づいていやがって、ラディッツが居るくせに、何かと俺のカカロットにちょっかいを出してくる。

(ふざけやがって…あの時やはりぶっ殺しておけばよかったぜ…)




ベジータは、苛立ちながら、目の前でモリモリと飯を食べる悟空を見た。



カカロットもカカロットだ。
あんな散々な目にあったのに、俺があいつをぶっ殺そうとしたら、前みたいにまた止めに入ってきやがった。

甘ちゃんお得意のお人好し心だ。

まったく反吐が出るぜ…。

それに応じる俺も俺だが…。




美味しそうに肉を頬張る悟空を見つめたまま、ベジータも同じ肉にかぶりつく。




ブロリーの件もそうだ。

あんな執拗にカカロットと叫んでいたブロリーのことだ。

絶対あいつと何かあったに違いない…。

しかもカカロットからヤツの雄の匂いが確かにした。

しかし…なぜ、カカロットはブロリーと何があったか自分から言ってこない?

ま、まさか!!

こいつのことだ…なにも無かったなんてないだろう!!



悟空は、ふと自分を食べる手を止めて、眉間に皺を寄せ睨みつけるベジータに気づく。

「??ベジータ、おら、おめぇの食い物なんか取っちまったか?」

「いや…」

「んじゃあ、なんでそんな怒った顔しているんだ?」

相変わらず食べる手を止めず、悟空はあっけらかんとベジータに質問する。

「カカロット、これを食ったら、ちょっと付き合え。」

(ん?組手かな?)

「うん?わかったよ、ベジータ。」

軽く承諾すると、悟空は再びガツガツと食べ始めたのだった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ