ベジカカ 長編小説
□11セカンドライフ〜もやもや〜※★
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その姿はまるで、道端に捨てられた子犬みたいに眉を八の字にし、うるんだ大きな瞳でこちらを見つめてくる。
「・・・くそっ//」
認めたくないが、喩えでいった子犬なら何の躊躇もなく無視をするが、この男のこの姿だけは…正直、自分は弱い。
「あ、安心しろ//その…それは有り得ん。」
「ところでカカロット、貴様、ここは無事だったのか?」
不意にベジータが、上目遣いで睨みを利かし、服の上から悟空の後孔に触れてきた。
「!!///」
「どうなんだ?」
「///…うん、でぇじょうぶだ//」
「そうか。」
ニタリと笑むベジータと真っ赤になっている悟空の目が合う。
自白剤の効果で、恥ずかしい質問をされても、正直に答えてしまう自分に心底恥じらう悟空。
「カカロット、もう最初の効果は、無くなっているはずだが、第3段階の薬の効果がそろそろくるだろう…」
「え?!」
どくん、どくん!
急に鼓動が早く鳴り出した。
「は…あ…」
「くくく、カカロット、第3段階の効果はなんだと思う?」
「?」
「超サイヤ人専用に作った興奮剤だ。貴様、早く超化しないと、心臓が持たないぞ?」
どくん、どくん、どくん!
どくん、どくん、どくん!!
「は…くっ!はあぁぁぁっ!!!」
悟空は、身体の底から昂る興奮を抑えようと、一気に気を高上させ、超化した。
黒い髪を逆立たせ、金色へと髪質が変化し、黒く涙で潤った瞳が、空色へと変化する。
黄金の光を身に纏いながらも、超サイヤ人となった厳しい表情が、先ほどの質問で見事に崩れ去り、八の字の眉で頬を赤く染め、こちらを見つめている。
超化し、多少鼓動の速度が整ってきたものの薬のせいで身体に熱が籠り、徐々に息遣いが荒くなっている。
「はぁ、はぁ、ベジータ…」
超化した悟空のさらに黄金の光に白く栄える肌に普段とはまた違う色艶を漂わせる彼の姿に、ベジータも思わず喉を鳴らしてしまう。
ベジータは、口角を上げた表情のまま、己も超化した。
彼もまた黄金の光を身に纏い、彼より少し薄い色素の瞳に熱を宿しながら、悟空をすでに見据えていた。
何も言わず、ベジータは、超化したのに未だ鎖で拘束された悟空の靴を脱ぎ捨てると、素足になった足の先に、ねっとりとした己の舌を絡ませた。
軽く噛んだり、足指と足指の間をチロチロ舐め上げる。
くすぐったいような、気持ちいいような…そんな感覚に襲われ、超化した悟空が身を捩る。
「く…//くすぐったい…」
時折、優しいキスをし、服の中から這わす手が少し乱暴に肌をなぞったり、焦らすように爪の先で敏感な部分を掠める。
その度に悟空が喘ぐ声が、吐息を掠れさせた声だったり、一瞬の一声が大きくなったり、微かに艶を含めた声だったり、まるで楽器のようにベジータの手によって、悟空の声が変化する。
それは悟空の身体を前世から知り尽くすベジータにしかできない芸当だ。
「ふぁ//ん//ん、あっ!」
予想通りに良い声を奏でる悟空に、ベジータの責める度合いがだんだん強くなってきた。
「はぁ…カカロット…今日はそのまま超化していろよ。」
「ふあ// ん?」
「ターレスとブロリーの件の罰だ。俺は今日、超化したまま貴様を抱くぞ。だから貴様もそのまま超化していろ。そうしないと、身体が持たんだろう。」
「俺は//・・罰を受けることしてねぇぞ?」
首を傾げる悟空の頬に手を当て、ベジータが目を細める。
「いつもと一味違う快楽を俺と一緒に味わいたいとは思わないか?なぁ、カカロットさんよ。」
そしてそのまま顔を近づけ、ベジータは悟空の唇に己の唇を重ねてきたのだった―。