ベジカカ 長編小説
□16セカンドライフ〜子作り方法〜
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ベジータが風呂から上がってベッドに戻ると、いつもなら先に寝ている悟空が珍しく起きていた。
「貴様が起きているなんて珍しいな。」
白い厚めのフェイスタオルを首に掛けながらベジータは、風呂後の一杯に冷たい水の入ったグラスを煽る。
「ベジータ、おらずっと思っていたんだけどよ…」
ベッドに座り込み、自分の枕を抱きしめながら悟空は不安げに言ってきた。
「なんだ?」
「おらたちもう結婚しただろ。そんで、子作りもするんだろ?」
「まぁな。」
「あのさ、おらたち、どうやって子作りするんだ?」
「ん?以前に教えてなかったか?」
「まだ教えてもらってない。男同士でも子どもが作れる事と、子どもを産むおらが大変な事は、前におめぇから聞いたけど、何をして何をすれば子どもができるかまだ詳しく聞いていない。」
「そうか。だからそんなに不安な顔をしているのか?」
ベジータは持っていたグラスとテーブルに置くと、すぐ悟空が居るベッドへ向かい、彼の傍に座った。
「そうだ…不安だ。だって、大変になるのはおらって聞いているのに、ベジータはいつまでたっても子どもの作り方を教えてくれないじゃんか…」
相変わらず枕を抱きしめたまま、少し頬を膨らまし目をうるうるとさせ、こちらを見つめる悟空。
「わるかったな、カカロット。そう、怒るな。」
「むう・・・」
彼のこの仕草に弱いベジータは、その愛らしい姿に思わず口元が緩んでしまう。
「///・・・こほん、カカロット、よく聞け。野郎同士でもガキを作る方法は2つある。」
「うん。」
「1つ目は、自然妊娠法といって、ある星にしか生えない特殊な植物を母親となる体内・つまりカカロットの体内に取り込む。すると1ケ月後には女が妊娠するような仕組みが体内に出来上がり、普通にセックスをすればガキができる身体になる。そして妊娠すると、一般の女と同様に腹が膨らんでいくんだ。」
「ちなみに植物自体は出産が終わると自然に体内で排泄物となり、便として排出される。」
「うん。」
「ここで普通の周期とは違うのだが、貴様の場合、約6ヶ月でガキが産まれてくる。しかし貴様が大変なのは、妊娠している間と産む時だ。まず最初にツワリだ。女と一緒で妊娠すると、最初に吐き気がくる時期がある。それを乗り越えると今度はどんどん腹が大きなって、ついに赤ん坊が産まれてくるのだが…」
「う、うん。確かチチが悟飯を産む時、10カ月くれぇかかったもんな。」
「特殊な植物は貴様の体内の臓器と繋がり、腸の管を通って赤ん坊が出てくるが…それは今まで想像もつかないような、かなりの激痛を生むだろう。」
「いいいっ!!出産ってそんなに痛いのか?!」
「・・・俺は体験してないから、何とも言えんが、現に他の星で実際この植物を使用しているヤツ等から聞いているからな。強いて言うなら周期以外は、女が実際ガキを産むのと変わらんぞ。」
「えぇぇっ!!??じゃ、じゃあ、チチはそんな大変な思いをして、悟飯や悟天を産んでいたのか!!」
「まぁな…。ブルマだってそうだ。」
「ひぇ〜!女ってすげぇな…どうりでいざっていう時、強ぇわけだ。」
前世で妻だったチチの大変さを今になって思う悟空。