4月……。私は高校生になった。
仲良かった友達ともほとんど離れてしまい
不安な入学式を向かえた。

「はぁっ。緊張するなぁ…‥」
入学式の会場の体育館まで歩いて
行こうとすると………。

「きゃぁぁぁぁ!及川さぁぁぁん!!!!」
という女子の声がした。
「……ん?及川さん?」
私は急いで声のする方へ行った。

そこには、女子が20人くらい集まっていた。
ん??真ん中にいる笑顔の男の人って
あの及川さんだったの!?

そう。あの及川さんというのは
中学校が一緒だったあの及川さん。
私の初恋のあの及川さん。
「うへー。どうしよ。及川さん私のこと
覚えてくれてるかなー?」

おそるおそる及川さんに
近づこうとするけど、女子が邪魔で
行けませーん。

こうして入学式が終わり、
放課後になった。

「部活どこ行こーかな…」
うーん。中学生時代は吹奏楽部だった
けどー、高校生になったし
他の部活にするってゆーのもありだよね。

あ、そういえば及川さん何部だろ。
中学生時代は確かバレー部だった。
よし、バレー部のぞいて見よ〜。



ここかな?
うーんと、及川さんわ……
あ!いたいた
え、コッチ来る!!!

及「あれ?君………、どっかで…」

 紗「えっと、紗夜です。」

及「……あぁ!紗夜ちゃんか!
青城に来たんだ!へぇー。…」
 「で、どうしたの?バレー興味あるとか?」 
 岩「オイ、クズ川。無理矢理
入らせよーとすんなよ。
しかも、ここ男子だぞ。」
 及「クズはよけーだよ岩ちゃん泣」

ど、どーしよ。ただ見に来ただけなんだけど。しかも、及川さんを見に来ただけ…笑

 及「ねぇ、紗夜ちゃん。マネージャーとか興味ない?」
 
 紗「え!マネージャーですか?」
 
及「うん!紗夜ちゃんなら似合うと思ってさっ。」

岩「オイ及川。だいたいウチは
もとからマネージャーいないだろ。
先生に怒られるだろーが。」

 及「じゃあ、聞いてくる。」
岩「はぁっ!?」

え、どーしよ。マネージャーなるって
言ってないけど。

……数分後。

及「いいって!むしろ大歓迎だってさ!」

 岩「マジかよ。」

紗「……え、マネージャーですか?」

及「ダメかなぁ……。マネージャーいないと結構色々大変なんだよね。」

うーーん。どーしよかな。
でも、及川さんが誘ってくれてるんだし。
うん!やる!

 紗「及川さん!私、マネージャーやります!」

 及「本当ーっ!?うれしー!
さっすが紗夜ちゃん〜」


そして私のマネージャー生活がスタートした。

……数日後。

 先「それでは、新入部員と新マネージャーを紹介する。」
……………

 紗「一年A組の河原紗夜ですっ。
バレーの事はあまり詳しくないですが
精一杯頑張ります!よろしくお願いします。」

パチパチ。

 金「……ボーーーーッ」
 
岩「オイ、どうした金田一。何ボーッとしてんのさ。」

金「はっ、すいません!」
岩「(ん?なんだ?)」


………次の日。

キュッキュッ。
 岩「金田一!オイ!」
金「え、……」

ズパーン。

金「いたた……。」

岩「おい、大丈夫かよ?何でまた
ボーッとしてんだよ。」

金「すいません。」

及「あらら、大丈夫?」

金「はいっ。」

……部活終了。

 岩「オイ金田一。ちょっといいか?」

 金「はい。」

 岩「お前、最近どうした?
何かあったか?誰にも言わねーから
話してみろ」

 金「誰にも言わないでくださいね、」
岩「おう、」 

金「実は俺、新マネの河原紗夜ちゃんの
事が気になってて……。」 
 岩「それでボーッとしてたのか?」
金「はい………」

 岩「そーか。そーか笑
話しかけてみれば?」
 金「でも……。」


及「紗夜ちゃんー!帰りどっか寄ってかない?」
 紗「いいんですか?」
及「うんっ!」


岩「あぁ、及川か?」
 金「はい。」


岩「オイ、及川。ちょっといいか?」 
 
 及「え?なになに岩ちゃん。
告白ー?」

 岩「ちげーよ。バカ。」

 
岩「あのさ、お前って紗夜のこと
好きなの?
 好きじゃないならさ紗夜から離れて
くれない?」

 及「………え?それはつまり?」

 岩「だから、遊びなんなら離れてくれってこと。好きじゃないくせにフラフラ
遊んでんじゃねーよってこと。」

 及「岩ちゃん、何、言ってるの。
俺は本気だよ。他の女子と違って
紗夜ちゃんの事大好きだよ。だから
マネージャーにしたんでしょ」

 岩「……ふーん。」

 及「…何、岩ちゃんまさか
紗夜ちゃんの事好きなのっ!?」

岩「ちげーよ。他のやつ。」
 及「誰?」

岩「それは言えねーよ。」

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