影村くんと秘密の時間

□影村君
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ー学校ー



私の隣の席は陽介君。いつも挨拶してくれる。




「おう、花!おはよう!」




『あ、陽介君…』



そこには昨日の陽介君ではなく、普通の陽介君に戻っていた。夜になると性格とかいろいろ変わる…のかな?




「どうした?」





いや、くだらない事言っても信じてくれないだろう。




『ううん、なんでもない。おはよ^^』




ちょっと頭にはてなをうかべた陽介君だったけど、その後は、普通に接してくれた。




部活が終わり、家に帰る。




目の前のテレビ…やはり気になる。




『…行っちゃおう。』




と、昨日みたいに危機一髪…になんないように慎重に…




ズルッ




『うわぁ!』




本当、毎日ドジって言われる意味がやっと分かったのかもしれない。




ドンッ



『ぐえ…』



変なたいせいで落ちてしまった。陽介君に見られてなければ…



「おい。何やってんだ。」




『あ、陽介君。』




「お前かよ。なんでまたきた。」




『え?…あ、気になったの!』




「ふぅん。変だ。」




『っな!』




ちょっと怒った私はからかう。




『学校ではヘラヘラしてんのにさ、本性はこんなにも性格悪いんだぁ〜』




「本性…か。間違ってないな。むしろ合ってるか。」




『え。』




いや、まさか肯定されると思ってなかったよ。うん。




しかし…どういう事…?なんでこんなにも…?




「何見てんだよ。」




『いや、う〜ん…なんだか、どうしても似てないって思っちゃって。』




「…俺はそのお前が言う俺でもあるし、そいつは俺でもある。」




『…??』



ますます、意味が分からなくなったぞ。うん。




「だーかーら。我は影。真なる我。」




『あ、分かった!おk!』




「俺たちはシャドウって呼ばれてんだ。」




『ふぅん…じゃあ、陽介君と一緒なんだ。ちょっと性格悪いだけで。』



「最後のは余計だ。」



『うーん…君の事なんてよぼう…』





「普通に呼べばいいじゃないか。」




『いや、私が許さない「何でだよ。」とにかく、じゃあ、影村君で。よし。決定。』




「なんで影村だよ。」



『シャドウ。日本語に直すと影。だって影陽くん。変じゃん。てことで影村君。これが一番しっくりくる。』




「…本当、もうちょい捻れねえのかな。」




『うっるさーい!』




…なんかいつもとギャップがあって、いい。面白い。もっと話したいなぁ。



は。駄目だ。ここどんな事があるか分からん!




「おい、お前。」




『何?』




「武器とか、ペルソナとか出せんのか。」




『ぺル…ソナ?』



「…駄目だこりゃ。」




『む…うちだって出せるしぃ!』




「自分と向き合わなきゃ無理だぜ。」




『自分と…向き合う?』




「…まあ、いいや。こういう話は後でだ。お前がこれから来ればな。」



『え?それ遠回しに来てほしいって事?w』




「は?なわけねえだろ。」




『ひど!』




と過剰反応すると少し笑ってくれたので、それは良かったなと思った。

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