夢から現へ
□壱話
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その日は秋らしく、秋より少し冬が近いそんな日だった。
何時ものようにバイトが終わり、寒い中自転車、チャリを走らせ早く家が帰りたいがために飛ばしていた時のこと。
寒いから早く帰りたい、けれども私はいい子ちゃんなのかただ後ろめたいことができないのか、田舎の誰もいない道路、車が一台も通らない道路の歩行者信号の赤を無視出来ず、ただ寒さに耐えながらもそれが青になるのを待っていたのです。
『うわぁ・・・息白ッ・・・』
寒いわけだ、なんて納得せざる負えない今夜は冷えるんだなぁと呑気に信号機の色が変わるのを待っていれば、ふと視界に入ったのは真っ赤な、とまでは行かないが赤みがかった三日月だった
三日月といえば最初に思い浮かべたのは某ゲームのおじいちゃんで親しまれている。自身を“じじい”と話すマイペースな天下五剣様・・・
『そういえば、三日月さん第一部隊に組み込まないと・・・』
後は池田屋に向けて短刀と脇差、ついでに厚樫山周回出来るように他の刀剣さんも全体レベリングしないとなぁ。
考えを巡らせばそれはもう止まらない訳で・・・
結局自宅に帰るまで思考はゲーム一色に染まってしまい、つく頃には第四部隊まで編成を練ってしまうのはいつもの事だったりする。
「ナナシ、鍛刀した?」
『いや、してません無理です。小烏丸さんなんて刀剣男士ワタシシラナイ。』
「まだなんにも言ってないだろ。」
ハァッとため息を零して私の横に座るのは姉、姉も某ゲームをしている言わば審神者仲間にあたるけれど、如何せん彼女と私の違いは、レアリティの刀剣男士がいるか居ないかの問題だったりする。
姉はPC勢であり、私はpocket勢であったりする。
と言っても、PCなる代物は私のバイト代では買えないため(バイト代は学費に消えている)噂に轟く某ゲームがアプリ化すると言われて舞い上がったのは致し方ないと思ってほしい。
PC勢なる姉は、兄が遺した自作PCを使いこなし、某ゲームを始めたらしいのだが、どうやらこれがハマるハマる・・・
姉の凄いところはクジ運が死ぬほどよい所だったりする訳で、pocketがでる少し前に始めた姉は初太刀がなんと三日月宗近様、そしてそれを筆頭に蛍丸、江雪左文字、一期一振、鶴丸国永、御手杵、岩融と明らかにレアリティがすんばらしいのです。
ちなみに審神者歴はまだ一年にもみたっていない
大して私はpocketが出てすぐ位に開始した為か、ありがたい事に三日月宗近様と小狐丸様を配布という形で受け取ることになりまして、現在のレアリティで高いであろう。岩融様と配布組様、そして地下組の信濃藤四郎、包丁藤四郎をなんとかゲッチューしたわけですが、如何せん地下組では博多藤四郎様と後藤藤四郎様、物吉貞宗様は不在でありまする。
最近は戦力拡充なるものにより髭切様をドロップによりゲッチューしたんですが、ビビって初ボイスは私の声にならない発狂のお陰で聴き逃す失態・・・兄者スマンと今でも反省してます。
まぁ、レアリティドヤァとされる姉に対抗して私はレベリングに専念しており、ぶっちゃけレアリティよりも皆可愛いと言う我が本丸の子が可愛いかっこいいという“うちの子可愛さ?”っというやつにより軽傷にすら当たらない傷でも手入れ部屋に入れてしまう過保護を発動してしまうレベルだったりするんですはい。