原因=私

□【過去と現在】
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「涼太、大輝、真太郎・・・どうだった?」






廊下にはじけ跳ぶ様に駆け出した三人は教室に戻ってくるなり、驚きを隠せないでいる。






「ダメっス・・・なんか此処、おかしいっスよ!?」






「あー・・・なんか人が居たけど、餓鬼ばっか、大人は、職員室で何人か居たけど。俺等がなんかしゃべっても無視するし・・・」






わけわからねぇよ・・・






「・・・お前達二人は何を言っているのか分からないのだよ。」






そう言って、眼鏡のブリッジを上げた緑間は赤司に何があったのかをその場に居る全員が分かるように説明をする。






「まず、此処は少なくとも空間が違うのだよ。」






人が居る。しかも青峰が言う学校関係者ばかりだ・・・






「だが俺達は話し掛けられることもなければ、あちらも同じように此方に気が付いていもいない・・・」






まるで・・・






《幽霊にでもなったみたい・・・とでも言いたいいんだろ?》






おかしそうに告げる黒猫に、緑間はねこすけの言う通りなのだよっとつげる。






「以前、俺達が訪れた第二音楽室・・・リュウが壊したピアノも元通り・・・体育館は、此処の在校生であろう生徒が数名遊んでいる以外、誰も居なかったのだよ。」






その生徒達も同じように自分たちに気が付かない。





それから続けるように、出来る事と、出来ない事が合ったらしい事を説明する緑間。






そんな様子の緑間を横目に黄瀬はリュウっち何処いったんスかね?っと少し寂しそうに呟いている。






「・・・なるほど、つまり僕達は一種の幽霊もどきにでもなっているようだね。」






落ち着いている赤司に、黒猫は間違っちゃいねぇと一言。






《お前等を仮に幽霊と仮定するなら・・・まぁ》






“見える奴”が居てもおかしくねぇだろう?






「!?赤司君、さっき僕達が読んでいた日誌が、何処にも見当たらないんです!」






もしかしたら此処は、日誌の記憶。とかではないでしょうか?






黒子は先程の天の邪鬼の言葉で、日誌に書いてあった事を思い出し、その日誌がない事を赤司に告げる。






「そうか・・・テツヤ、ありがとう。大体の状況は分かってきたよ。」






ふと視線を向けた先には外が広がるであろう窓の外・・・






此処はまだ、朝なのだろう・・・外には久しく青空が覗いている。そして人もまだまばら、5−2には、先程の教師と生徒以外は誰も居なかった。






「それじゃあ、先生は朝の朝礼に出てくるよ・・・」






「はい!・・・私は読書でもしてますね!!」






まだ幼さを残した黒髪の少女はそういい、担任を見送る。ふと視線が合ったような気がした・・・でも、まさか・・・






「お兄さん達、だぁれ?」






教師が階段を降り、見えなくなった後。彼女はしっかりと此方を見て、そう告げたのだ。






誰もが驚き固まる。そんな中、黒猫はクツクツ笑って一言。











だから言っただろう?見える奴もいるってな?
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