不幸な彼女が笑う時
□ああ
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美羽side
キーンコーン
...カーンコーン
4時間目終了のチャイムが鳴り、気だるい皆の挨拶が教室に響く。
一斉に皆、動き出し、私もいつものように菜仔の席へ向かった。
「いよいよだねっ♪先輩とのお昼!また話聞かせてよ〜!」
そんな調子良い私とは逆に、菜仔は机に伏せて項垂れている。
「あああ〜...どうしよどうしよどうしよどうしよ...」
「なんで?そんなにやなの?」
「...嫌って言うか...緊張して吐きそう...あと不安」
この子にとってはそのくらい一台イベントなんだろう。
そうは分かっていても笑いそうになってしまう。
「だーいじょうぶだよ!そんな重く考えるな!」
「いや、だってさ?私、美羽みたいにコミュ力高くないし、女友達さえ少ないのに会話とか続くわけ」
菜仔のネガティブスイッチがONになった時、丁度あの先輩が菜仔を呼びに来た。