不幸な彼女が笑う時
□ミラクル
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「えっ!危ない…!!」
私はとっさに道路へ飛び出した。
雨が降り続いているせいか、視界が悪く、猫のもとまでなかなか辿りつけない。
(早く、はやく行かないと…!)
目に入ってくる雨を手で拭いながら走った。
すると、猫を自分の腕の中に収める事ができた。
安心して、私はその場に座りこんでしまった。
(良かったー…!!)
一安心したのも束の間。
バァアァアアーッッ!!
大きなクラクションとライトの光が私の頭を支配した。
そうか、此処は道路だ。
私は目を閉じた。
(とことん、私って馬鹿で不幸なんだなぁ…)
もう諦めかけて、そんな事を考えていた時ー…