危険告知
□間抜けな感情
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俺は慌てて琴巳を万事屋へ連れ戻した。
「お前…もうちょっと注意しやがれ…、ヅラも何やってんだか」
「だって…あの人いきなり来たし」
「あー…そうだな、次は真選組の事ちゃんと説明するわ」
琴巳は江戸の事をあまり知らないようで、ヅラが『真選組』という組織に追われている、ぐらいしか知らないようだ。
「ありがと!銀くん」
琴巳は、ぱあっと満面の笑みで微笑んだ。
(…ッ、くっそ…)
思わず少し頬を染めてしまった自分がいた。
(コイツ…普通に可愛いんだよな…)
目の前でニコニコしている琴巳をぼんやりと見ながら思った。
「と、ところでよ、お前…さっきのそうゆう意味?」
…『私、銀くんで頭いっぱいなので』
自分で聞いておきながらまた頬を染めてしまった。
「…ん?さっきの?」
「だっだからぁ……、…お前って俺の事好きなの?」
柄にも無く心臓が高鳴った。
自分の心臓の音で頭が支配されていく。
すると琴巳は、考える様子もなく、また満面の笑みで
「うんっお兄ちゃんより全然すき!」