危険告知
□まさかのまさか
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私は新八君に連れられて万事屋を後にした。
今は新八君の家の道場に向かって2人で歩いている。
「…本当にいいの?」
遠慮気味に私が問いかけると、
「はい、僕の家道場っていいましたよね。でも生徒さんいなくて。僕と姉上だけじゃ広すぎるんですよ。」
柔らかい笑みで返してくれた。
「そうなんだ!ありがとう、メガネ君!」
「お礼は嬉しいですけど、名前はメガネなんですね…」
今度は苦笑いしてみせた。
「新八君…メガネ君のお姉さんてどんな人なの?」
「琴巳さん、今合ってましたよ、わざとでしょそれ」
「……そうですね、…姉上は基本怒らなければ優しいですよ」
「え!怒ると怖いの?」
「そりゃあ、もう…」
頭を抱えながら項垂れる新八君。
よっぽど怖いのかな。
新八君と話しながらかぶき町の町並みを横目に見ていた。
(…色んなお店があるなぁ、)
次々に目移りしてしまう。
「銀さんは、あそこのお店の大福がすきなんですよ」
私のそんな様子を見て新八君がくすり、と笑った。
「へぇー!今度行きたいな」