小説

□happyはろうぃん
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happyはろうぃん


「銀ちゃん、銀ちゃん!とりっくおあとりっく!!」

「神楽ちゃん違うよトリックオアトリートだよ」

そう二人が話しかけて来たのは朝早くで。

俺は無理矢理叩き起こされる。

そうか、今日は……

「ハロウィンか……。」

「そうヨ!早くお菓子よこすネ!!」

神楽が両手を差し出す。

心なしか目も輝いている。

「あー、確か冷蔵庫にプリンあるから二人で食べな…銀さん二度寝するから」

くるりとそう告げて布団の中に舞い戻る。

仕方ないじゃないか。

暖かい布団が銀さんを呼んでいるのだから。

でも、暖かい布団の中に戻ってもなかなか寝付けない。

頭をぐるぐる回る記憶は懐かしく、いとおしいあの頃で。

あぁ、あの時は確か……







それは銀時が吉田になってまだ一年しかなっていない頃だ。

松陽に呼ばれた銀時はいつも通り剣を持ち松陽の部屋に来た。

「銀時、今日はハロウィンですよ。これはお菓子です。誰かにトリックオアトリートと言われたら渡してください。それとこの服に着替えてください。」

銀時が部屋に入ってすぐ松陽はそう言った。

松陽の差し出した服はしっぽ付き
ズボンにフードに耳がついているもの。

「先生、はろうぃんってなに?」

服を受け取った銀時は知らない単語に小さく首を傾げる。

「西洋のお祭りです。子供達が仮装して周りの家にトリックオアトリートと言ってお菓子をもらうんです。今は周りの人にも言うようですよ。」

銀時も誰かに言ってみたらどうですか?

言えばお菓子が貰える。

ちょっと機嫌良さげに松陽の持ってきた服に着替える。

「持っていない子がいたらその子にはいたずらするんですよ」

松陽の声を背に銀時は速くなる歩く速度に拍車をかけた。
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