小説

□レッツポッキー
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「晋ちゃぁぁぁん!!今日はポッキーの日だよおおお!!ポッキーゲームしよっ!!」

高杉が経営している万事屋の扉を壊しそうな勢いで金時が入ってきた。

「うるせぇ。そんなの只のポッキ会社の策略でしかあるめぇ。何で俺が乗らなきゃならねぇ」

容赦なく切り捨てる高杉に金時は崩れ落ちた。

「そっそんなぁ。俺高杉とポッキーゲームしたくて昨日からポッキー買ってたのに……」

「キモい。大体昨日買ったポッキーなんざ食うわけあるめぇ」

「うぅ、晋ちゃんひどいよ…!」

とうとう金時が泣き始める。

ソレを見て高杉がお気に入りの椅子から立ち上がる。

「だいたいんなことしなくとも……」

ゆったりと高杉の方へ歩いていって

ちゅっ

そんな可愛らしい音をたてて金時の額にキスを落とす。

「普通にすりゃいい話だろ?」

高杉がいたずらに成功した子供のように微笑んだ。

「晋ちゃん……可愛い!!」

まるで大型犬のように金時は高杉に抱きつく。

優しく高杉が金時を撫でる。

「だけど、足りないよっ」

そう言って金時は高杉の唇を奪った。

「はぁ?ちょっふあ…んくぅ……んんっ…」

金時のイキナリのキスに戸惑いを浮かべて困ったよう微かに声を漏らす高杉。

ちょうどその時

「晋助様になにするッスか!?この万年発情期男!」

また子が帰ってきて金時に弾丸のあられを降らす。

しかも、高杉にはけして当たらないのだから腕が押して知られる。

「ちょおっまた子ちゃん止めようか!?金さん死ぬよ!?」

「死ねば良いッス」

逃げる金時と追いかけるまた子。

そのほのぼのとした光景に微笑みながら高杉はふうっと特製の梅の薫りの煙菅を曇らせた。
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