小説

□包帯
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窓のサッシに腰を掛け、夜空に浮かぶ満月を高杉は見つめた。

あの後、二人の周りを飛んでいた蝶達は片方が蜘蛛の糸に絡まって食べられてしまった。

高杉も、狂気と憎しみと言う糸に絡め取られてしまった。

そして、とうとう愛していた筈の人にまで刀を向けてしまった。

誰か、止めて…本当はこんなことしたくないんだよ!

だけど体は自分の物ではないかのように思う通りには動いてくれない。

声だって、届かない。

もう戻ることは出来ないんだ。

だから





「よォ、銀時」




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