: dream
□とどけ
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わんわんっ、わんわん!
愛犬が俺を起こしに来る
これが俺の朝の始まり
そして、いつも通り学校へ
今日は、すごく天気が良い
学校に着くと下駄箱の前に俺の好きな○○の姿が
「 おはよう 」
クラスメイトで俺が一目惚れ
『 おはよう 』
ふわり、とした可愛い笑顔で返してくれる
少ししゃべりながら一緒に教室に向かう
教室に入ると俺が○○のこと
が好きって知ってる友だちが
ひゅ〜、なんて冷やかしてくる
でも、彼女はあまり気にしてないようで
安心する反面、脈なしなのかな、とか
朝から好きなひとと話せて浮かれてる俺は
授業なんて上の空で1日があっという間に終わった
帰ろうとしたら先生からの呼び出し
怒られたわけじゃないけど
出来れば早く帰りたかったな
はぁ…、と呟きながら下駄箱へ歩く
窓を見るとあんなに晴れていた空は
なくて、雨が降っていた
偶然にもカバンに折りたたみ傘が入っていて安心
靴を履き替えて帰ろうとすると、
立ち尽くしている○○の姿
「 帰らないの? 」
『 傘忘れちゃってもう少し止むの待ってるの 』
「 …傘、入る? 」
こんなこと、自分で言うなんて思ってもなかった
『 えっ、…いいの? 』
「 うん 」
そう言って傘をひらく