*短編小説

□*横山×村上
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俺は、ドスンとソファに腰掛けた

はぁ…明日オフか。
こんな事なら仕事したかったな…

♪♪〜♪

着信…
怠く思いつつも手に取った
え、ヨコ??

「…はい」

『あ、ヒナー?』

「おん。どしたん?」

『あんさぁ、さっきは皆の前で
ああ言うたけど…やっぱ
デートせえへん??久しぶりに』


え…ドキッとした。
と、同時に凄く嬉しかった

「…行く」
『ふは、お前今顔赤いやろ?』
「え、は?何で??///」

図星だった。

『別にぃ?何となく。
じゃ、10時にいつもんとこな』


相変わらず、
強引に電話は切られる


だけど、さっきまでと
打って変わって明日がめちゃくちゃ
楽しみになった。


ヨコとデート。
ほんま久しぶりや…
どこ行くんやろ??



ーーーーーー




「え、どこ行くか決めてへん??」


俺はいつもの場所に来て
ヨコと喋っていた。


「おん。別にないわ」

無いって…ええー??


「俺もどこでもええんやけど…」

「じゃ、
とりあえず上手いメシでも
食いに行くか!」


そう言うヨコはたくましい。
なんや食べ物系はぜーんぶヨコに
任せてもうてるよな、俺…


なんて思うとると、
ピタッと止まった


「うわ、急に止まんなよ!」

「なぁ…手ぇ繋ぐ?」

「は??」

手を繋ぐ?!

「いやいやそれはないわ!」

「何でやねん、せっかく変装
してんのにっ」

「いや、でも無理!!」

そら、眼鏡に帽子…
その気になれば
マスクなんかして隠す事は
……出来るけど…っ//


「そんな…したいん?」


俺はスゥと手を出した。


「やっぱええ!!無理やった!
やめよう!////」


ヨコの顔は真っ赤になって…
でも、俺のこの勇気無駄にすんのかい!


「手ぇ出してんから、握れや。」


顔を背けてそう言うと…
躊躇しつつ、ギュッと握り返してきた。


あったか…
ヨコの手に触れんのも、
久しぶりやな。
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