*短編小説

□*錦戸×渋谷
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「はい、どーぞ?」


何がおかしいんだかクスクス
笑いながら渡してくる。


「…ありがと//」


「やっぱすばるくん可愛いーーっ」


「やから、かわいないって!
やめろ。引っ付くな」


抱きしめてくる亮を、
いやいやと押し返す。


…嘘や、ほんまはもっと引っ付きたい


でも、言われんくて…
ウザいと思われたら嫌やから。
いつもと同じ態度をとってまう


「いやーや。
もうちょっとくっつかして?
じゃないと、俺拗ねんで。」


その言葉に俺はウッと詰まる


「…それはめんどくさい、」


「んふふ、すばるくん腰痛ない?」



俺は腰をグッと押した
うわ、いてぇ…


「ん、大丈夫。」


「嘘やん、どこ痛いん??
今日仕事いけそう?」


おい、お前俺の言葉聞いてたんか?
…お見通しですか。


「…いける」


コクリと頷くも、まだ心配そうな亮


「無理したあかんで??
ちゃんと痛なったら誰かに言うんやで?」


亮のぼんやりした言い方に
俺は少し口角が上がる

てきとーに喋りすぎや、お前。笑



「誰かって…誰や?」


今日、初めてちゃんと亮の顔を見た


「えっ、えーと…そやな。
メンバーの誰かがおったら1番
ええんやけど…」



ほんまに焦ってる亮を見て
俺はおかしくなってきた。


「ははっ」


「ちょ、笑わんでやぁ…//」


あぁ好きやで、その顔も
その声も……亮の全部。
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