こうなるはずじゃなかった。

□始業式
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始業式……


岡本楓は新しい先生方が紹介されるところを睨みつけていた。というより、新しい先生の1人である廣田悠斗を睨んでいた


それに気づいた本人は顔が青ざめていっている



凛「ねぇねぇ楓」


隣に立っていた田崎凛生がこそこそ話しかけてきた


楓「……なに?」


凛「あそこに立ってるのって……」


楓「あたしの彼氏だけど」


凛「だ、だよね……」



楓が不機嫌なのを察して凛生は黙った



そう。楓の彼氏である悠斗が、自分の高校に教師として赴任してきたのだ

もちろん、ここまで不機嫌ということは……楓は今日知ったのである。

聞かされなかった不満と、何故この高校なのかというイライラで不機嫌は最高潮だ



凛生が楓をなだめ続けたおかげで怒りが爆発することはなかったが、始業式が終わってもずっと不機嫌だった
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