名探偵コナン
□Ep.2 深夜に遭遇
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私のバイトは早朝から始まる。
「おはようございます!」
「レナちゃん、おはよう!今日もお願いね!」
「はいっ!」
早朝の新聞配達。朝、学校に行く前のひと仕事。これをやり始めてから一つだけ得したことがあった。
それは工藤くんの家に新聞配達をすること。大きなお家。工藤と書かれた表札の下の郵便ポストに新聞を入れる。ただそれだけなのだが工藤くんに会えたらと考え、毎日ドキドキしている。
「ねぇ、レナ!放課後、遊びに行かない?」
「園子、ごめん。今日は行けないや」
「そっかぁ…。んじゃあ、また今度ね!」
こんなやり取りもいつものこと。お金もないし、バイトの時間もあって中学の頃のように遊びに行くことができなくなっていた。
「おはようございま…」
「レナちゃん、ごめん!混んできたからすぐレジに入れる?」
「は、はいっ!」
学校が終わるとコンビニのアルバイト。本当はダメらしいのだが私の事情を知っている店長は、廃棄にしたお弁当を食べていいと言ってくれてる。ここでのアルバイトがある日は、晩ご飯の食費が浮くから嬉しい。
「おはようございます!」
「レナちゃん、おはようさん」
一日の最後は銭湯の清掃アルバイト。男湯と女湯、その他に脱衣所やトイレの清掃に売り物の補充。清掃が終わると、お湯を新しく入れ直して終了。
「レナちゃん、今日も悪いねぇ…こんな時間まで」
「ううん!おばあちゃん足腰悪いんだから転ばないようにね?」
「ありがとう。今日も入って行きなさい」
「いつもすいません。ありがとうございます!!」
後片付けをし終えるとおばあちゃんは、お風呂に入って行きなさいと言ってくれる。お給料を貰っているのにタダで入らせてもらえるのは本当にありがたい。
「お疲れ様でしたー!」
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