藍
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「ねぇ雷蔵、ここに新しいお花を植えようと思うんだけど、どんな花が良いと思う?」
庭の一角を見下ろし肩に乗っている雷蔵に話し掛けた
すると雷蔵はう〜ん、と唸って悩み始めた
そんなに悩まなくても…
「…雷蔵、起きて」
「……あ、ごめん」
そして考え過ぎて寝てしまいそうだった―というか寝てた―雷蔵を起こし私たちは一旦屋内に戻った
「兵助、彼処の花壇に花を植えようと思うんだけど、どんな花が良いと思う?」
「大豆」
「ちょっと待て」
畑に大豆はまだ分かるけど花壇に大豆なんか聞いたことねェよ
「花だつってんじゃん」
「んー…」
ダメだこりゃ。これは早いとこホームセンターにでも行かないと永遠に決まらなさそうだ
「よし、出掛けよう」
「まだ決まってないよ?」
「そんなの行って決めればいいさ」
財布と携帯、鍵をジャージのポケットに突っ込むと雷蔵と兵助が肩に乗っかった
そりゃあもう忍者のような軽い身の熟しで