変態さんと僕

□さんっ!
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どうも、ちょっと癒しが欲しい僕です。

あの変態のおかげでどうやら天使系の少年に会えるそうです。



本当に1ミクロンくらいの感謝ですね。

別に居なくても出会えてたし。




これは変態いずみん先輩と僕の、日常的非日常を綴った物語である。



さんっ!


「アンタが噂の桐ケ谷みおって女?」


いきなり話しかけてきたのは、生意気ながらもとても可愛らしい顔立ちの少年だった。


『そうだけど·····君は?』


「緑川駿。アンタ、いずみん先輩タラシこんだって話だけど·····何でアンタが?」


何でって此方が聞きたいわ!


つーかタラシこんだってどーゆーことだよ!!



僕がいずみん先輩のこと好きみたいじゃないか!うーん、それより···


『僕はどっちかというといずみん先輩みたいな変態より····君みたいな天使系が好きかな!』



ぎゅっ、と近くに来ていた駿ちゃんの体を抱き締める。


「え、」


『あーもう!可愛いなぁー!』


駿ちゃんはこういう時の対処法を知らないのか固まったままだ。好都合だけど。




しばらくうりうりしていたが突然、駿ちゃんが震え出す。

『ど、どうしたの!?』


「ご、ごめん、俺防衛任務だった。また遊びに来るね!」



終始怯えた状態で去っていった駿ちゃん。

僕が何かしただろうか、と首を捻った時だった。





とんとん、と後ろから肩を叩かれたかと思いきや視界を塞がれた。



「だーれだ!」


声を変えもせずに仕掛けてきたのは、やはりというか



変態だった。



キモい!


ブヘッ!



何なんだこの人は。頭おかしいのかな?知ってたけど。


「いてて······みおの愛の鉄拳、効いたぜ······!」



死ね。

声に出したらまた喜ばれそうだし、心に止めておこう。


『なんか用ですか?』


「いや····用ってゆーか····浮気現場を目撃したもので。」



『あ、彼女さんいたんですね。』



「え?」

『え?』

「······」

『······』



なんだこの空気は。え、僕が悪いの······!?


「みおが······緑川に抱きついてただろ!?」


What!?浮気って僕!?』


目の前には目をウルウルさせたいずみん先輩。周りからみたら僕が悪役だよね······!


『ご、誤解です!駿ちゃんには癒しを求めていただけです!』


「俺を裏切ったんだな·····うぅ·····」


ついにはシクシクと泣き始めた先輩にオロオロしてしまう僕。

きっとこの時の僕は血迷っていたんだ。




『裏切ってないですって!いずみん先輩が一番ですよ!』


だからこんなことを言ってしまったのだろう。




「まっ、そりゃそーだよな!」



······いきなりけろっとして話し出す先輩。ああ、つまり_____




『···この、くそが·····!』


「ん?····ちょ、みお落ち着いて·····!!」


『·····歯ァ食いしばれぇぇぇぇええええええ!

ぎゃぁぁぁぁああああ!

(((他所でやれやぁぁぁぁぁぁぁあああああ!)))


さんっ!おわり

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