あの日からずっと

□幼少期3
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ちょっと困ったね、これは・・・



スリーマンセルで挑んだ任務
ひとりは名無しさん

任務終了後木の葉の里まで走っているところ、抜忍衆に狙われてちょうど今戦っている


いきなり訳もなく狙われた俺たちに作戦なんて大層なものは無かった
向こうの方が遥かに人数が多く、俺たちスリーマンセルはバラバラにされてしまった


「はあ、はあ・・・木の葉を狙って、かな、生け捕りを残した方がいいかも、人数が正確に分かってない以上厳しいな」

写輪眼もそろそろタイムリミットだ
こっちは大体終わったから、チャクラでふたりの位置を確認し合流しよう

あちらから合流して来ないと言うことは、まだ敵が多くいるか、最悪は・・・




「近いのは、名無しさんか」


俺は名無しさんの方は向かった




「ヘッヘッへ・・・そろそろだな」


「そっちがね」

「うぐッ!?」



名無しさんを狙っていた奴をひとりやり、驚かさないよう声をかけて隣へ降りた


「あっカカ、・・・!」


「平気か、もう大方片付いたはずだ。ムイとも合流しよう。ここからそう遠くない」

俺の写輪眼も、もう時間が・・・って、聞いてんのかコイツ?

辺りを気にしていた目線を名無しさんへ向けた




「・・・おい、お前」


名無しさんは、真っ直ぐ俺の目を見ていた

俺の・・・左目を





「っ、!」


名無しさんの向こう側から何か飛んでくるのが見えて、瞬時に名無しさんの脇腹に手を回し一緒にそれを避けた

俺は目をギラつかせ、名無しさんを抱え飛ばしてきた奴の元へ瞬身で向かい右手を鋭利に尖らせ千鳥でやった



「ボサッとしない!」

と、つい声を荒げてしまった


「・・・オイ」


しかし名無しさんはあの目をしたままだった






「あ、ごめん」

名無しさんは目をそらし緩く歩き始めた







それから俺たちは無事スリーマンセルに戻り、里は帰った


その間、俺と名無しさんは話さなかった

話せなかった










驚いた


名無しさんのあんな目は初めて見た


俺の左目に恋してる目だった




もう数年経つのに、お前はまだオビトを好きなんだな

ごめん


ごめん




あんな切ない目で見られちゃ、俺は何も言えなくなっちまう。やめてくれ、罪悪感に、また苛まれる
対等な友だちで、いられなくなる
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