幸村生誕小説

□命令ではありません
1ページ/1ページ




一番楽しみな日って何の日?
クリスマス、お正月。それともう1つ









「しっかし誕生日に風邪だなんて幸村くんも災難だな…」



「ごめんねブン太。折角の休みの日なのに…」


「良いってことよ。幸村くんと居れて嬉しいし」




そう。今日は俺の誕生日
俺の誕生日が休日って事でブン太とは大分前から一緒に祝う約束をしていた



なのにこんな時に限って風邪を引いてしまう
折角ブン太が美味しいケーキを作ってくれたのにな




「大丈夫だって。ケーキは冷蔵庫に入れとけば2日は持つし」




「うん…何も出来なくてごめん」



「だーから幸村くんと居れれば俺はいいんだって」



ベットで寝込んでいる俺の顔を覗き込むようにされる



「風邪うつる…」



「幸村くんの風邪なら大歓迎だね」



「…ふざけた事 言わないの」



ブン太と話のは楽しいけどやっぱり風邪には勝てない
ケホケホと咳き込めばブン太は慌てて背中を擦ってくれる



「幸村くん、もっと一緒に居たいけど今日はもう帰るな」



「…嫌だよ。ここにいて」



「駄目だよ幸村くん。ここにいたらキスしたくなる。それは幸村くんが嫌がるだろぃ」



「キス駄目…うつる」



「幸村くんが寝るまではここにいるから」





優しい声とともにお腹辺りにリズムよく刺激が伝わる
ブン太が優しくたたいてくれている証拠だ




心地よく直ぐに眠気の波がきた








「…ブン太?」



目が覚めた頃にはもう空は真っ黒だった
午前中より身体が軽くなっている。ブン太が看病してくれたお陰かな




不意に机に目をやる。今まで花がなかった花瓶には綺麗な花束が



「クマンソウか…苦労をかけるねブン太」





明日の部活には無事に出れそうだ








クマンソウ(貴方に従います)

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ