幸村生誕小説

□なにもしないで
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中学生のあの夏の大会が終わった後、ずっと好きだった仁王に告白された。

中学が終わり高校生になった3年後の卒業式の日に、仁王にプロポーズされた。プロポーズと言っても男同士だから挙式とか婚姻届けとかは出せないけど一緒に暮らし始めた






「人の財布の中を見た俺が悪いけどさ…」



まだまだ厳しい寒さが続いている2月下旬。たまたまリビングの上に置いてあった仁王の財布。このところ仁王は大学の友達とよく遊びに行くため家に居ないことが多かった。何気無く置かれた仁王の財布。好奇心から中を見てしまった





遊びに行くには結構あるな…など呑気なことを思っていたとき俺とは行ったことない水族館や遊園地のレシートが数枚ほど眠っていた




あれ?仁王が友達と遊びに行くのって飲み会とかだよな?お酒が飲める年になったので仁王と仁王の友達はよく居酒屋などで遊ぶことが多いのだ



そもそも男同士で水族館や遊園地に行くに少しの違和感を感じる。そのため仁王とのデートはお家デートが殆どだった




あれ?これ浮気?




パッと思い付くことはこれしかないだろう。仁王の奴め。俺がいながら浮気なんか…とイライラし始めてきた



でもまてよ?俺、結婚してから仁王に何かしたっけ?




女の子みたいに勝負服なんて着てないし(恥ずかしくて着れないし)髪だって中学の頃に比べたら多少は伸びたけど放置しぱなしだし。

料理担当の俺は魚が好きだから仁王や好きな肉料理はあまり食卓には出ないし。(嫌がってる)仁王を連れて荷物持ちにさせたり




こんなんじゃ浮気されても仕方ないかな、なんて思えてきた




「今からでも遅くないよね」
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