デュラララ!!

□眠い時間。
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静雄と臨也は同棲中。
―――――――――
in寝室
カタカタカタカタ…
無機質なキーボードを打つ音がこの部屋の静寂を切り裂いている。
カタカタカタカタ…タンッ!
「はぁー…やあーーっと仕事終わりー!んーっ背中ばっきばきに凝ってるし…肩も凝るなんて久しぶりだよ。あー疲れた。ふああ…」
なんとなく時計を見てみる。
時計は、ただ日付が変わってから1時間程過ぎているということを臨也に指し示していた。
「うわ、まじかよ…さいあく。明日は久しぶりにシズちゃんと仕事の休み合わせてデートする予定だってのに…はーあ」
さいあく…と言いながらも寝る準備をする臨也。

「…やばい、寝れない」
やばい。これはまずい。仕事中にコーヒー飲み過ぎた。目がギンギンしてる。絶対デートで寝たくないのに。
「シズちゃんのところへ行って寝る…のはだめだ、色々な意味で寝れなくなる。…あとは…んー…ホットミルク…?やだ、キッチンまで行くの面倒くさい。んー…」
そうやってぐだぐだやっていると、
ガチャ…
「いざや…あ、やっぱ起きてた」
「へっシズちゃん?なんだ、起きてたんだ…どうしたの?今日は疲れたーって早く部屋へ行って寝ちゃってたじゃないか」
「あー…さっき起きちまって、寝れなくなっちまったんだよ…あ、そうだ、いざや…これ」
「!…ホットミルク…?」
それは淡い赤色のマグカップの中からほわほわと暖かそうな白い湯気を出したちょうど良さそうな温かさのホットミルク。
「どうして…?」
「…起きたとき、手前の部屋からカタカタ聞こえたからよ。明日…いや、今日か?まあいいや、久しぶりのデートの前なのにずっと仕事してるからよ、もう少し手前は休むってことしやがれ。…あんま無理すんな」
「…!ありがと、うれしい」
おう、と小さく呟き、恥ずかしそうにするシズちゃんを、可愛いと思うと同時に、ああ、おれはとても大切にされているんだなあと感じて、なんともいえない幸福感に包まれた。
ホットミルクに口を付ける。
ほわほわでとても暖かい。普通のホットミルクもなんだかシズちゃんがやってくれた、と考えるとやっぱり、うれしくて。
ああ、なんだか眠くなってきた。
「シズちゃん」
「…あ?どうした、ねむいか?」
「…うん。でさ、…一緒に寝よ?…だめ?」
そういうと、シズちゃんは顔をまっかにした。
「お、おう…?ふ、ふつーに、寝るだけだもんな…?おう、…おう…?」
とまどってる、かわいい。
今なら何でも言えそうな気がしてしまうくらいに、愛しい。
「じゃ…ベッド、いこ?」
「!!手前って奴は…まぁ、今日は疲れてるだろうからやらねえけどよ…。ほんとに…////」
…ちょっと大胆すぎたかな?
まぁ、でも頭悪そうだけどホットミルクで頭がほわほわしたからってことで…良いよね?


「ねえ、シズちゃん」
「なんだ?」
ホットミルクのせいなのだろうか。心なしか顔が火照っているような気がする。…それとも。
「…シズちゃん、だいすき。これからもずっと一緒にいようね」
「っ!ふ……ああ、もちろんだ。一生いざやを離さねえからな、覚悟しとけ」
…どうしてそういうことストレートに言うかな。笑い方も何もかもかっこよすぎなんですけど。しにそう。
それから俺たちは触れ合うだけのキスをした。
甘くて眠い夜の時間は、俺たちを優しく包み込むようにゆっくりと過ぎていった。

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夜にホットミルクを飲むと眠くなりますよね。

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