book room(長編)
□trip the world
1ページ/2ページ
それは、突然の出来事だった…
学校帰り、真奈と友人達は喋りながら歩いていた。川の方から鳴き声が聞こえた。段ボール箱に入った子猫が川に流されていた。
真奈は友人達の制止を聞かず、猫を助けようとし川に入った。
そこまでは…覚えていた。
「ここ…どこ?…」
(あたし…死んじゃったのかな?)
霧に包まれて何も見えなかった。
(天国?それとも、地獄?)
次第に霧が消えていく…
路地裏だった。
(ここ…日本じゃない。)
どう見ても西洋造りの家ばかり
新聞紙の紙切れが落ちていた。
「イギリス!?」
真奈は驚いた。
すると、どこからか唸り声…
奥から、人が1人…二人と出てきた。
(人が居た!良かった…ってなんか、ヤバイかも…)
その人達は、所々から、血が吹き出していた…
「に、逃げなきゃ!」
真奈は、スクール鞄を抱えて走り出した。
路地を抜けると、森に入った。
木の陰に隠れた。
(何、アレ…ゾンビ?映画に出てくるような…)
「お嬢さん…」
声が聞こえた。
後ろを振り返ると、スーツを着た男性が立っていた。
「あ!良かった…あの!なんか、ゾンビみたいな人達に追いかけられて…」
「それはそれは、大変でしたね、もう大丈夫ですよ…お嬢さん…」
男は真奈に近づいた。
「君も…グールになるんだから!」
男は、真奈の手を捕まえた。
「ちょっと!何するんですか!」
真奈は抵抗しょうとしたが、がっしりと捕まえていた。周りには、ゾンビらしき人々が居た。
「君…とても変わった匂いがするな…」
男は、真奈の体の匂いをかいていた。
「いっ……いゃあああああ!!!!」
真奈は叫んだ。